金曜日のルージュはバッグの奥に
最新エピソード掲載日:2026/08/28
四十五歳の宮本恵は、離婚後、高校三年生の娘・愛梨を育てるため、事務とパン屋の仕事を掛け持ちしている。母として、働く人として毎日を懸命に回す一方、「一人の女性としての自分」は、いつしか置き去りになっていた。そんな恵が金曜日だけバッグの奥から取り出すのは、鮮やかなローズピンクのルージュ。安らぎの場所である古い図書館で、物静かな修理職人・牧村と出会った恵は、過去の傷や孤独を分かち合いながら、少しずつ心を開いていく。娘の恋と巣立ちを見守るなかで、恵もまた「母親」という役割だけではない自分の人生を選び始める。年齢を重ねたからこそ見つけられる恋と自立、自分を愛する勇気を丁寧に描いた、温かな再生の物語。
第一部:輪郭のぼやけた鏡 第一章 カサついた指先と秘密の場所
2026/08/19 08:46
第二章 レモンの匂いとほどけた靴紐
2026/08/20 12:00
第三章 雨音と六十センチの距離
2026/08/21 12:00
第四章 昼下がりの工房とあやふやな理由
2026/08/22 12:00
第二部:つぎはぎの心と栞(しおり)の行方 第五章 模試の結果と借りた一冊
2026/08/23 12:00
第六章 火曜日の特売とカゴの中身
2026/08/24 12:00
第七章 錆びついた鎖と温かいミルクティー
2026/08/25 12:00
第八章 止まった時計と魔法使いの正体
2026/08/26 12:00
第九章 冬の入り口とビストロの予約席
2026/08/27 12:00
第三部:三人の食卓と冬の星座 第十章 不揃いなグラスと三人の食卓
2026/08/28 12:00