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ユグル✦ドラシル

作者:Soralate
世界の終わりは、静かに、呼吸のように始まった。

葉が語り、風が記憶を運ぶ。
──そんなもの、ただの詩だと思っていた。

高校一年生の〈成瀬 湊〉は、都会の片隅で目立たず暮らす、
優しすぎるほどの少年。

けれどある日、「それ」は彼の耳にだけ囁いた。
誰にも聞こえない、木々のざわめき。
葉のひとひらに触れた瞬間、
彼の世界は音を変え、色を反転させる。

見えなかった“何か”が見え、
感じなかった“痛み”が流れ込んでくる。
それは、かつて人類が捨て去った、もうひとつの文明──

植物が記憶し続けてきた、光と絶望の歴史。

選ばれた理由も、望んだ力もない。
ただひとりの少年が、
“忘れられた言葉”と“壊れかけた想い”を拾い始める。

やがて、彼の傍らに、名もなき小さな存在が寄り添いはじめる。
──それは火の記憶の中で救えなかった、子猫のような何か。
時折、鳥の尾羽を引くような気配を残して、
彼の深層と静かに共鳴していた。

葉を織る者と、想いを拾う者。

癒しの力は、ときに“滅び”をも起こす。
少年は世界の声を聞きながら、
やがて《全地球の植物ネットワーク》とつながっていく。

──これはまだ名もない、けれど確かに存在する《文明》の物語。
一枚の葉が、未来を変えることもある。

『葉が燃えなかった日』
2025/07/17 17:15
『手のひらの沈黙』
2025/07/17 17:31
『風を呼ぶ日』
2025/07/17 17:33
『かさなる声』
2025/07/17 17:35
『ささやきの種』
2025/07/17 17:36
『ゆらぐ影』
2025/07/18 17:00
『ひずみの兆し』
2025/07/18 17:00
『忘れられた祈り』
2025/07/20 07:00
『灰を拾うもの』
2025/07/21 14:00
『鍵を持つもの』
2025/07/22 17:00
『名前のない火』
2025/07/23 17:00
『名もなき鍵穴』
2025/07/25 17:30
『ひらく音』
2025/07/25 17:30
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