- あらすじ
- サンロード商店街で、早朝の通りすがりに一人の男の遺体が発見された。第一発見者は、同じ商店街に住む稲野正志。偶然の通報者であったはずの彼は、捜査の過程で次第に容疑者として疑われていく。
事件の捜査にあたるのは、ベテラン刑事・昆陽。冷静な観察眼で現場を読み解く彼は、稲野の無実を訴えるように現れた大学生・池尻悠人と出会う。池尻は「本を読むこと」が唯一の趣味であり特技でもある、物静かな青年だった。
やがて第二の殺人が発生。被害者は商店街の古書店「青葉堂」の店主。現場には不可解なメッセージが残されており、事件は単独の殺人から連続殺人へと変貌する。
捜査が進むにつれ、現場に残された脅迫状とメッセージが同一のプリンターで印字されていたことが判明し、事件は計画的な連続犯の存在を示し始める。さらに、青葉堂の店内から発見されたブリキ箱には、30年前の商店街火災に関する古い記録が残されていた。
そこには「事故ではない」という謎の言葉、そして当時の“真実”を示唆するノートが隠されていた。現在の殺人事件は、30年前に封じられた出来事と密接に結びついている可能性が浮かび上がる。
池尻は読書で得た知識と観察力をもとに、現場のわずかな違和感を積み上げながら真相へと近づいていく。一方で昆陽もまた、経験と直感を武器に、過去と現在をつなぐ線を追い始める。
やがて二人は、事件が単なる復讐ではなく、「記憶」と「隠された過去」をめぐる意図的な連鎖であることに気づいていく。そして明らかになるのは、30年前の火災で“何が起きたのか”ではなく、「誰がその真実を消したのか」という、より深い問いだった。
サンロード商店街に隠された記憶が暴かれるとき、池尻は“本を読む力”の本当の意味を知ることになる。
- Nコード
- N6390MK
- シリーズ
- 池尻くんの読書ノートシリーズ
- 作者名
- 伊丹 宝
- キーワード
- 残酷な描写あり 集英社小説大賞7 シリアス 男主人公 現代 日常 ミステリー 探偵小説 推理 刑事 大学生
- ジャンル
- 推理〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 07月04日 04時09分
- 最終掲載日
- 2026年 07月09日 05時00分
- 感想
- 0件
- レビュー
- 0件
- ブックマーク登録
- 1件
- 総合評価
- 10pt
- 評価ポイント
- 8pt
- 感想受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - レビュー受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 誤字報告受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 開示設定
- 開示中
- 文字数
- 92,407文字
設定
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
池尻くんの読書ノート 読まれなかった本
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから
同一作者の作品
N7404MK|
作品情報|
連載(全23エピソード)
|
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
世界の片隅に、ひっそりと存在する小さな相談室がある。そこには「神様」と呼ばれる一人の男――尊がいた。
尊は、人生に迷い、傷つき、それでも生きてきた人々の“最後の話し相手”として、相談を受け続けている。訪れる相談者は、王//
N6851ML|
作品情報|
完結済(全30エピソード)
|
推理〔文芸〕
サンロード商店街で起きた連続殺人事件が解決し、ようやく平穏な大学生活を取り戻した読書家の大学生・池尻のもとへ、刑事・昆陽から一本の電話が入る。
「悪い。また力貸してくれ」
舞台は、市立昆虫館。木々に囲まれた大きな公園//
N2435ML|
作品情報|
連載(全5エピソード)
|
異世界〔恋愛〕
アストレイア帝国の第一皇女、エルシア・ヴァルネリア・アストレイア。国民からは「白百合の皇女」と称えられ、美貌・知性・慈愛のすべてを兼ね備えた、誰もが憧れる理想の皇女である。
―だが、その本性は。
「働きたくない」
「//
N6390MK|
作品情報|
完結済(全15エピソード)
|
推理〔文芸〕
サンロード商店街で、早朝の通りすがりに一人の男の遺体が発見された。第一発見者は、同じ商店街に住む稲野正志。偶然の通報者であったはずの彼は、捜査の過程で次第に容疑者として疑われていく。
事件の捜査にあたるのは、ベテラン刑//
N1312ML|
作品情報|
短編|
現実世界〔恋愛〕
王立レイヴァン学院に通う公爵令嬢エルシェは、誰もが認める超ポジティブなお嬢様。
嫌味を言われても「応援してくれているのね!」と笑顔で受け止め、宣戦布告をされても「ライバルができたわ!」と大喜び。どんな出来事も幸せへ変え//
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。