- あらすじ
- 「混ぜるだけの仕事に寝かせは無駄だ」——新しい家令は、人の集まった朝の広間でそう申しました。十四年、この家の香を合わせてまいりました。
菫は寝かせが浅いと途中で消えます。忍冬は湿りの多い部屋では最初だけ強く出る。橙花は寒に入ってから合わせないと角が立つ。壁に留められるのは花の量だけで、その日の見込みは全部この頭の中にございました。
合わせの控えは剥がされ、廊下の柱には花の量と配合が貼り出されました。「香など、良い花を多く入れればよい」。左様でございますね。わたくしがいなくても、お館は回ります。
では、合わせの控えをお返しいたします。蒸しの器も量りも壊しも持ち出しもいたしません。
半年は何も起きません。棚にはわたくしが寝かせた壜がございます。「ほら、変わらん」と仰いました。変わらないことが、いちばん怖い時間でございます。
冬、棚が空いた週の披露の晩、客の前の香が途中から立たなくなりました。誰も怒鳴りません。ただ翌週から招きの返事が減るだけでございます。
自分の香部屋を持ったわたくしの前で「戻ってくれ」と仰った家令へ、あの一句をそのままお返しするお話。 - 本文へのAI利用
-
本文内に、AIが生成したテキストをそのまま直接的に使用している箇所がある
- Nコード
- N3577MP
- シリーズ
- 帳を置いて、下がります
- 作者名
- 真神 慧
- キーワード
- AI直接使用 女主人公 ざまぁ ハッピーエンド 西洋 令嬢 因果応報
- ジャンル
- 異世界〔恋愛〕
- 掲載日
- 2026年 08月16日 21時10分
- 感想
- 0件
- レビュー
- 0件
- ブックマーク登録
- 1件
- 総合評価
- 36pt
- 評価ポイント
- 34pt
- 感想受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - レビュー受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 誤字報告受付
- 受け付ける
※ログイン必須 - 開示設定
- 開示中
- 文字数
- 6,203文字
設定
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
用済みですか。では十四年ぶんの香の合わせの控えを置いて香部屋を出ます。冬の披露の晩、客の前で香が途中で切れます
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから
同一作者の作品
N8240MP|
作品情報|
短編|
異世界〔恋愛〕
乳白の真珠が百八粒。金糸で縫われた薔薇が裾に十二輪。細い腰を飾る薄桃色のリボンが三本。王都じゅうの祝福を集めて仕立てたようなアデル様の晴れ着を、私は踵で踏み、両手で裾をつかみ、力いっぱい引いた。
フィリップ様の隣で笑う//
N8244MP|
作品情報|
短編|
異世界〔恋愛〕
「浮気男一人なら、一食抜けば忘れます。ですから私の銅鍋を返してください」
離すなら、私が食料庫の扉を蹴り開ける前だ。婚礼朝食の玉葱を取りに来た花嫁が、婚約者の口に別の女の口がくっついているところを発見したあとでは、何も//
N8243MP|
作品情報|
短編|
異世界〔恋愛〕
片思い中の騎士レオが毎週通う菓子店へ、男爵令嬢エマは失恋覚悟で乗り込んだ。ところが恋敵らしき店主の娘クララは、青い顔をしたエマに七日分の滋養菓子を押しつけてくる。美味しい上に親切な彼女を嫌えず、包みを返すはずの来店は、い//
N8242MP|
作品情報|
短編|
異世界〔恋愛〕
正確には、お父様のフォークに刺され、食卓の中央を越え、エマの皿へ着地したのです。鶏の腿肉。皮はぱりぱり、肉汁はたっぷり。焼いたのはわたくしです。
嘘ではありません。鍋底に焦げた玉葱が三匙ほど残っています。わたくしの夕食//
N8241MP|
作品情報|
短編|
異世界〔恋愛〕
兄の指が給金袋へ入り、銀貨を一枚、二枚、三枚と抜いていくたび、私の三十日が羽でも生えたように飛んでいく。
今月、織り上げた布は十二反。糸切れは二度。織り直しは半日。残った硬貨は三枚。
働くほど数字が痩せるとは、我が家//
+注意+
特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。