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おれは宇宙人        :約5000文字 :SF

短編
あらすじ
「あっ!」

 おれは思わず声を上げた。
 自宅のリビング。食卓の椅子に腰掛け、ぼんやりとテレビを眺めていた、そのときだった。突如として頭の奥で栓が抜けたような、ある種の爽快感が走った。鈍く張り詰めていた膜が裂け、そこから膨大な情報がボトボトと落ちてきた。めまいにも似た感覚がしたと同時に、おれは反射的に立ち上がりかけた。
 椅子の脚がフローリングを擦り、キュッと音を立てた。

「どうしたの?」

 ソファに座っていた妻が勢いよくこちらを振り返った。驚いたように目を丸くしている。
 おれは努めて平静を装い、「いや、大したことじゃないよ……」と返した。
 妻は怪訝そうに首を傾げた。だが、それ以上は追及せず、ローテーブルの上の小さな鏡に視線を戻した。さほど興味はなかったらしい。
 しかし、おれの内側ではとんでもないことが起きていた。思い出した。思い出したぞ……。

 ――おれはどうやら宇宙人らしい。
Nコード
N2724MF
作者名
雉白書屋
キーワード
キーワードが設定されていません
ジャンル
宇宙〔SF〕
掲載日
2026年 05月24日 11時00分
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