雨色の図書館で、君の言葉を綴るなら
最終エピソード掲載日:2026/08/20
雨の日は、世界が少しだけ優しくなる気がする。
激しい音ですべての雑音をかき消し、水滴の膜で境界線をあいまいに懸けてくれるからだ。
海の匂いと、古い紙の匂い。
潮風で錆びた真鍮のドアノブを回すと、カランと小さな鈴が鳴る。
「いらっしゃい」
カウンターの奥から聞こえる声は、いつも低く、静かだった。
それが僕――柚原 綴(ゆずはら つづる)の、変わらない日常の始まりだった。あの日、傘もささずに扉を開けた彼女が現れるまでは。
激しい音ですべての雑音をかき消し、水滴の膜で境界線をあいまいに懸けてくれるからだ。
海の匂いと、古い紙の匂い。
潮風で錆びた真鍮のドアノブを回すと、カランと小さな鈴が鳴る。
「いらっしゃい」
カウンターの奥から聞こえる声は、いつも低く、静かだった。
それが僕――柚原 綴(ゆずはら つづる)の、変わらない日常の始まりだった。あの日、傘もささずに扉を開けた彼女が現れるまでは。
第1話:濡れたページと、波の音
2026/08/14 21:12
第2話:止まった時計と、二人の作業場
2026/08/15 21:01
第3話:濡れた紙と、潮風のベンチ
2026/08/16 21:01
第4話:開かずの引き出しと、父の手紙
2026/08/17 21:24
第5話:蘇る革と、夕暮れの着信
2026/08/18 23:41
第6話:最後のページを綴るとき
2026/08/20 00:01
第7話:雨色の図書館で
2026/08/20 23:41