魔王が、うちの商店街に住みついた
最新エピソード掲載日:2026/10/23
シャッターが半分閉じた城南商店街。祖父が遺したうらぶれた金物屋を継いだ二十八歳の三崎湊のところへ、ある朝、店の押し入れから黒衣の男が這い出してきた。名乗りはひとつ、「余は魔王である」。
魔界の戦に負け、玉座を捨てた元魔王は、住み込みで働く代わりに家賃をタダにしろと言う。厄介なことに、この男は本当に強い。豆腐屋の割れた石臼を素手で直し、迷子を三秒で見つけ、亡き夫の万年筆を握った老婦人に、夫の声を一日だけ思い出させる。ただし——毎回、必ずやりすぎる。
回覧板、夏祭りの櫓、廃業寸前の銭湯、成人式の振袖。持ち込まれた困りごとを魔王が魔法で片づけ、たいてい騒動になり、最後にはなぜか温かく収まる。
魔王が探しているのは、四十年前にこの商店街へ迷い込んだ「もう一人の異世界人」。その手がかりは、三年前に死んだ湊の祖父が、帳簿とは別に書き続けていた十一冊の帳面にある。
魔界の戦に負け、玉座を捨てた元魔王は、住み込みで働く代わりに家賃をタダにしろと言う。厄介なことに、この男は本当に強い。豆腐屋の割れた石臼を素手で直し、迷子を三秒で見つけ、亡き夫の万年筆を握った老婦人に、夫の声を一日だけ思い出させる。ただし——毎回、必ずやりすぎる。
回覧板、夏祭りの櫓、廃業寸前の銭湯、成人式の振袖。持ち込まれた困りごとを魔王が魔法で片づけ、たいてい騒動になり、最後にはなぜか温かく収まる。
魔王が探しているのは、四十年前にこの商店街へ迷い込んだ「もう一人の異世界人」。その手がかりは、三年前に死んだ湊の祖父が、帳簿とは別に書き続けていた十一冊の帳面にある。
第1話: 押し入れから魔王が出てきた
2026/10/06 23:30
第2話: 豆腐屋の石臼が、一尺浮いた
2026/10/06 23:40
第3話: 回覧板を尋ねたら、魔王が屋根に乗った
2026/10/19 21:00
第4話: 合鍵の機械が、鍵を一箱食べた
2026/10/20 21:00
第5話: 迷子は三秒で見つかって、一秒で隠れた
2026/10/21 21:00
第6話: 銭湯の下足箱が、三十六いっぺんに閉まった
2026/10/22 21:00
第7話: アーケードの灯が、端から端まで点いた
2026/10/23 21:00