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彩果姫〜木菓子を司る姫の物語〜

作者:左猫右雛
最新エピソード掲載日:2026/07/22
 果物の種を生み、大地を肥沃にする奇跡の力を宿した彩果姫が時代——交易の中心は、人々を魅了してやまぬ果物であった。
 そのため、人気のない彩果姫は肩身を狭くし、ときに土地と命が奪われ血を絶やすことも少なくない。
 李(すもも)姫キヨウもまた、その憂き目に遭い、里を焼き討ちにされてしまった一人。
 愛すべき故郷も、腹心の守護士イガワも失った。しかしそれでも、亡きイガワとの約束を果たすため、彼女は一人逃亡を続ける。
 目指すは、蜜柑ノ國。
 その入国手形を入手するため花梨(かりん)の里を目指すが、道中でヤマトという男に出会う。彼は元守護士。姫を失って落ちぶれた一人であった。
 はじめヤマトは、キヨウとの関わりを拒絶した。が、思わぬ形で彼女の身の上を知り、そこに自身の過去を重ねてしまった。それがきっかけで彼は、協力を決断。旅路は二人となる。
 ところが、目的地である花梨の里は里閉めをしており、入れないことが発覚。さらには、追っ手と思しき者らに強襲を受ける。その正体は、当初予想していた新興宗教である『黄金の旅団』ではなく、キヨウと親しくしていた梅の里である可能性が浮上。
 混迷極める逃避行。見えてくるのは、果物を取り巻く宗教や利権の絡み合う複雑な事情。各里の思惑や『黄金の旅団』の陰謀。
 これは、全てを失ってもなお前を向くキヨウと、失った過去に囚われたままのヤマトが互いに助け合い、それぞれの使命を確認し、共に再起を果たすべく真相に迫る物語である——
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