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夫が三年通った視察先に、私の名で家が建っていました

作者:朝凪ことは
最新エピソード掲載日:2026/08/26
 徴税吏が持ってきた通知で、わたしは夫の三年を知りました。ミルデンの家屋にかかる税——その家の名義人は、わたしでした。

 夫が「北部領の視察」と呼んでいた三年。その先には、女性と、三歳の娘がいました。夫は税を逃れるために、家を妻名義で登記していたのです。「領地の書類だ」と言って、わたしに署名させて。

 けれどわたしは、実家が代書人上がりの男爵家です。あの日も、一枚ずつ読んでから署名しました。
 だから、こう言えます。——その家は、わたしのものです。

 怒鳴りません。責めません。泣きません。ただ、家賃を請求いたします。三年分、遡って。
 夫が自分で作った書類の網に、夫だけが掛かっていきます。

 全30話・完結保証/ハッピーエンド。愛人だった彼女も、その娘も、救われます。
 静かなスカッとが好きな方へ。※恋愛はゆっくり進みます(第1部では成立しません)。
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