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セーブされる世界で、俺だけが違和感に気づいた

作者:春野ケイ
最終エピソード掲載日:2026/09/19
子どもの頃から、俺には一つだけ妙な疑問があった。

この世界は、本当に「現実」なんだろうか。

眠る時間も、起きる時間も毎日違う。
人生では、まるでゲームのイベントのように突然大きな出来事が起こる。
そして時々、自分なら絶対に選ばないような行動を、自分の意思とは関係なく選んでしまうことがある。

だから俺は昔から考えていた。

もしかすると、この世界は誰かが遊んでいるゲームなんじゃないか。
俺たちは、その中で動かされているキャラクターなんじゃないか。

もちろん、大人になった俺はそんな考えを子どもの妄想だと思っていた。

ある日までは。

自分では選んでいないはずの行動。
説明できない偶然。
誰もいない場所から聞こえる音。

そして、誰もいないはずの部屋に現れた「幽霊」。

その幽霊は、俺を見るとこう言った。

「まだ、終わってない」

その瞬間、忘れていた昔の考えが蘇った。

もし、本当にこの世界がゲームなら。

眠ることはセーブ。
目覚めることはロード。
人生で起こる出来事はイベント。
そして死は――ゲームオーバー。

だったら、俺を操作している「プレイヤー」は誰なんだ?

そして、俺が幽霊だと思っていたものは、本当に死者の魂なのか?

世界の仕組みに気づいたとき、俺は初めて知る。

この世界には、俺が知らない「外側」がある。

これは、世界の正体を探す物語。

そして最後に俺が辿り着くのは、

「誰が俺を操作しているのか?」

という答えではない。

「そもそも、俺は本当に誰かに操作されているのか?」

という、もっと恐ろしい問いだった。
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