死体漁りと不死の少女 〜職場ごと召喚され、囮にされた俺は、死者のスキルを奪って最強の外道になる〜
最新エピソード掲載日:2026/11/02
工場の夜勤でラインの最後尾に立っていた新人の俺は、ある夜、職場ごと異世界に召喚された。
俺に宿ったのは、死んだ者に触れれば、そのスキルを奪える力。
人が死ななければ役に立たないその力を、先輩たちは腹を抱えて笑った。
――死体漁り、と。
直後、隣国の兵が王城を襲った。
同僚たちは俺を囮にして逃げ、俺は手足を失って血の床を這った。
すがりついた死体から力が流れこみ、失った手足が生え直す。
広間には、死体がいくらでもあった。
最後の息で「ごめん」と詫びた同僚からも、俺は力を奪った。
そして、その日、俺は最強になった。
それからの俺は、人を「役に立つ力を持つかどうか」でしか量らなくなった。
ようやく眠れる場所を見つけたと思った山あいの村も、俺を金に換えた。
だから俺は、その村を終わらせた。
村はずれの蔵の地下で鎖につながれていたのは「化け物」と呼ばれる死ねない少女だった。
死なないのなら、使える。
俺はあいつを道具として連れ歩いた。
罠の待つ道を先に歩かせ、敵の前に立たせた。
名前を聞く気にもならなかった。
あいつは、自分を閉じこめていた村の者たちのために泣いた。
そのくせ、何度殺されても起き上がって、よく笑う。
死にさえすればどんな力も奪えるのに、あいつは死なない。
だから、どうしても奪えなかった。
あいつの笑う顔を見ていると、ときどき胸の奥が軋む。
流れこんできた誰かの最期が、遅れて重さを持ちはじめる。
あいつはなぜ死ねない体になったのか。
初めて目が合ったとき、なぜ俺を見てほほえんだのか。
俺はそのどれも、知ろうとしなかった。
奪ったものは返せない。殺した人間は生き返らない。
それでも俺は、自分が残してきた足跡と、いつか向き合うことになる。
かつて通り過ぎただけの土地に、もう一度足を踏み入れる。
救えない命にも、この先いくつも出会う。
あいつの名前を初めて呼ぶまでに、俺はずいぶん遠回りをした。
これは、奪うことしか知らなかった俺が、奪えなかった少女の隣で、償いを知るまでの物語。
※この作品にはハーレムや性的な描写はありません
俺に宿ったのは、死んだ者に触れれば、そのスキルを奪える力。
人が死ななければ役に立たないその力を、先輩たちは腹を抱えて笑った。
――死体漁り、と。
直後、隣国の兵が王城を襲った。
同僚たちは俺を囮にして逃げ、俺は手足を失って血の床を這った。
すがりついた死体から力が流れこみ、失った手足が生え直す。
広間には、死体がいくらでもあった。
最後の息で「ごめん」と詫びた同僚からも、俺は力を奪った。
そして、その日、俺は最強になった。
それからの俺は、人を「役に立つ力を持つかどうか」でしか量らなくなった。
ようやく眠れる場所を見つけたと思った山あいの村も、俺を金に換えた。
だから俺は、その村を終わらせた。
村はずれの蔵の地下で鎖につながれていたのは「化け物」と呼ばれる死ねない少女だった。
死なないのなら、使える。
俺はあいつを道具として連れ歩いた。
罠の待つ道を先に歩かせ、敵の前に立たせた。
名前を聞く気にもならなかった。
あいつは、自分を閉じこめていた村の者たちのために泣いた。
そのくせ、何度殺されても起き上がって、よく笑う。
死にさえすればどんな力も奪えるのに、あいつは死なない。
だから、どうしても奪えなかった。
あいつの笑う顔を見ていると、ときどき胸の奥が軋む。
流れこんできた誰かの最期が、遅れて重さを持ちはじめる。
あいつはなぜ死ねない体になったのか。
初めて目が合ったとき、なぜ俺を見てほほえんだのか。
俺はそのどれも、知ろうとしなかった。
奪ったものは返せない。殺した人間は生き返らない。
それでも俺は、自分が残してきた足跡と、いつか向き合うことになる。
かつて通り過ぎただけの土地に、もう一度足を踏み入れる。
救えない命にも、この先いくつも出会う。
あいつの名前を初めて呼ぶまでに、俺はずいぶん遠回りをした。
これは、奪うことしか知らなかった俺が、奪えなかった少女の隣で、償いを知るまでの物語。
※この作品にはハーレムや性的な描写はありません
プロローグ 眠る少女のそばで
2026/10/31 17:36
第1話 死体漁り
2026/10/31 17:38
第2話 囮
2026/10/31 17:40
第3話 喰らってやる
2026/10/31 18:52
第4話 ごめん
2026/10/31 18:54
第5話 死体漁りの夜
2026/10/31 18:56
第6話 北へ
2026/11/02 11:00