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悪役令嬢と呼ばれて婚約破棄されたので、殿下の保証人をやめました~全部外せとおっしゃったのは殿下ですよね?~

作者:臥裳斗真
最終エピソード掲載日:2026/10/12
「帳簿で私を縛る悪役令嬢は、もう要らない」

 第一王子アルベルトから、大勢の前で婚約破棄を告げられたリディア・エルヴェール。

 王子妃になるため三年間、彼女が続けてきたのは華やかな社交ではなかった。
 花、酒、馬車、食材、夜会――王子宮に必要なものを手配し、請求書を確かめ、支払いを整える毎日。

 けれどアルベルトにとって、それはただの「雑務」だった。

 さらに彼は言う。

「今日中に、私の宮に関わるすべての契約から君の名前を外せ」

 リディアは念のため確認した。

「保証も、すべて外すということでよろしいですね」

「何度言わせる。全部だ」

 ならば、命令どおりに。

 リディアが侯爵家の保証を外してから、王子宮では少しずつ“今まで当たり前だったもの”が変わり始める。

 花が届かない。
 酒は先払い。
 馬車も以前と同じ条件では使えない。

 それでもリディアは、何も仕返しをしていない。

 ただ、自分の名前を使うのをやめただけ。

 これは、誰かのために名前を書き続けてきた令嬢が、初めて自分の名前を自分のために使うまでの物語。
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