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第四討魔隊 ~死線の彼方へ~

作者:鐵 桜花
最新エピソード掲載日:2026/10/02
 二百年前、一つの巨大隕石が地球へ落下した
 それを境に、人類には存在するはずのなかった異変が現れ始める
 竜、鬼、天使、悪魔――かつて神話や伝承の中にしか存在しなかったものを思わせる力を、人々はその身に宿すようになった
 後にそれは、《種族因子》と呼ばれる
 同じ頃、人類を脅かす正体不明の存在――《外敵》も世界各地へ出現するようになった
 なぜ、存在しなかったはずの種族の力を人間が持つのか
 なぜ、外敵は隕石落下以降に現れたのか
 そもそも、二百年前に地球へ落ちたものは、本当にただの隕石だったのか
 答えのない疑問を残したまま、人類は異変の存在する世界を日常として受け入れていた

 そして現在

 外敵による特異災害へ対処する国家機関――《特異災害対策機構》
その実働部隊である二十一の《討魔隊》の一つ、第四討魔隊へ、一人の青年が配属される
名は、黒野透真
彼の種族因子は――判定不能
分かっているのは、人並み外れた反応速度を持つことだけ
 本人も周囲も「珍しい獣種系の因子なのだろう」と深く考えることなく、黒野は二振りの制式武器《双影》を手に、第四討魔隊の一員として歩き始める
 穏やかで仲間を信じる隊長、御堂弥勒
 厳しくも誰より周囲を見ている副隊長、神代伊織
 騒がしく面倒見のいい佐伯恒一
 寡黙ながら仲間の小さな変化を見逃さない相馬凛
 飄々としながら二十年以上を生き抜いてきた榊宗一郎
 そして、同じ新人として剣の道を歩む久遠律
 任務へ出て、戦い、失敗し、怒られ、笑い合い、そして全員で帰ってくる
 最初はただの配属先だった第四は、いつしか黒野にとって帰る場所になっていく
 やがて黒野自身も先輩となり、新たな仲間を迎え、第四で過ごす日々は当たり前のものになっていった

 ――その日までは

 ある地方都市で発生した、原因不明の特異災害
 住民だけが消えた街
 正しい道を進んでいるはずなのに辿り着けない市外
 黒野を前にすると不可解な反応を見せる外敵
 そして、黒野より先に異変を起こし始める《双影》
 救助、調査、外敵討伐
 複数の任務を同時に遂行できる第四討魔隊へ、特別出動命令が下される
 出動人数――二十四名
 帰還者――一名
 黒野透真
 なぜ、自分だけが生き残ったのか
 仲間たちに何が起きたのか
 街の中で自分は何を見たのか
 黒野には、その記憶がない
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