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『他人が集まって住んでいた家。』

作者:季波
最終エピソード掲載日:2026/10/08
子どもの頃、なぜ、父の実家だけあんなに居心地が悪かったのだろう。

家はいつも綺麗で、料理もたくさん並んでいる。

それなのに、父が帰ると空気が変わる。

親族たちは、まるで父が何か悪いことでもしたかのような目で父を見る。

子どもの私には、父が犯罪でも犯したのではないかと思えるほどだった。

一方、母の実家は土ぼこりもあれば、虫も入ってくる。

それでも、

「よく来たな」
「また、いつでも来なね」

そう言って、いつも笑って迎えてくれた。

なぜ、父の実家だけあんなに居心地が悪かったのだろう。

母のエッセイを書くために昔の話を聞いていた私は、偶然、父が二つの土地を持っていることを知った。

「もう一つの土地って、どこにあるの?」

「お父さんの実家よ」

そこから、子どもの頃には分からなかった父の話が始まった。

十三歳から、何十年も続いた土地の話。

そして私はようやく、あの家で感じていた違和感の理由を知ることになる。

小説家になろう・エッセイ〔その他〕日間ランキング最高1位】
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