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引き継ぎは、あと百日で終わります

短編
あらすじ
聖女ユリエは、辞職の届けを出した。

十年、この神殿のことは全部ユリエがやってきた。朝の祝詞も、子どもの名づけも、街の四十二の井戸を回る順番も。

そのどれもが、婚約者ベルンハルトの采配として寄進者に報告されてきた。誰も彼女に礼を言わなかったし、誰も彼女の名を呼ばなかった。「君は強いから」と、それだけを言われ続けた。

届けは受理された。ただし、誰も本気にしていない。婚約者のベルンハルトは「どうせ君は残る」と笑った。

だからユリエは、百日かけて、ひとつずつ引き継ぐことにした。
仕事をひとりに渡すたび、帳面の線を一本消す。四十七本ある。

百日目の朝、線は全部消えた。
誰も困らない。何ひとつ滞らない。

――ただし帳面には、四十七件ぶんの「誰から、誰へ」が残ります。

怒鳴らず、恨まず、迷惑もかけずに出ていく令嬢の話。
最後に彼女の名を呼ぶのは、彼女を「要領がいいだけ」と評した男です。
本文へのAI利用

AI生成物を下書きや素材として本文の創作に間接的に利用している(単なる誤字修正やアイデア出しは除く)

Nコード
N8150MN
作者名
相川ことね
キーワード
異世界転生 BK小説大賞2 シリアス 女主人公 西洋 中世 ハッピーエンド 聖女 ざまぁ ざまあ もう遅い 婚約解消 婚約者 令嬢 一途 すれ違い
ジャンル
異世界〔恋愛〕
掲載日
2026年 07月31日 21時00分
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文字数
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