- あらすじ
- 夫の黒瀬拓真が、失踪していた「妹」を、とうとう家へ連れて帰ってきた。
前世の私は、彼女が子どもを抱き、古びた荷物を引きずって玄関に立っているのを見て、放っておけなかった。だから東京・世田谷に買ったばかりの新居へ入れてやった。けれど彼女は、家に来たその夜から、拓真と一緒に主寝室で眠りたいと言い出した。
「美咲お義姉さん、私とお兄ちゃんは三年分の家族の時間を失ったんです。ちゃんと取り戻さなきゃ、だめですよね?」
後になって、私は知った。彼女は拓真の実の妹などではなかった。黒瀬由依――拓真の初恋の女だった。そして彼女が抱いていた大翔も、私の甥などではなく、由依と拓真の息子だった。
私は二年間、不妊治療を続けた末に、ようやく子どもを授かった。けれど大翔は、医師から出されていたビタミン剤を、出どころの分からない薬にすり替えた。そして手を叩きながら笑った。
「お腹の中のそれ、疫病神だろ。神様が連れていくなら、お前も一緒に連れていけばよかったのに」
私は大量に出血し、床に倒れた。その時、黒瀬拓真と黒瀬由依はソファに座ったまま、バラエティ番組を見ていた。テーブルの上には菓子の殻が散らばっていたのに、二人は救急車も呼ばず、私に触れようともしなかった。 - Nコード
- N7976MI
- 作者名
- 熾星
- キーワード
- 残酷な描写あり BK小説大賞2 シリアス 女主人公 現代 群像劇 因果応報 夫婦の裏切り やり直し クライムサスペンス
- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 06月17日 17時39分
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- 16,863文字
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夫の「失踪していた妹」を家に迎え入れたら、二人は私を売る計画を立てていた
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