ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

婚約破棄されました——ええ、最初からあなたより好きな人がいました。でも“選ばせてもらえなかった”だけです

短編
あらすじ
婚約破棄された夜、公爵令嬢アリアは否定しなかった。
「……はい。その通りです」
会場が凍りつく中、アリアはさらに言い放つ。「私は、別の方を想っています」と。
しかし——彼との間に、何もなかった。ただ一度も行動せず、ただ一度も言葉にせず、ただ胸の奥の小さな部屋に鍵をかけて、十年以上閉じ込め続けただけ。
「想ってはいけないと分かっていたので、ずっと何も選びませんでした」
浮気ではない。不誠実でもない。ただ——選べなかった。十歳の秋に政略婚約が決まったあの日から、アリアは自分の感情を封じ、完璧な婚約者を演じ続けてきた。笑顔は正確で、言葉は適切で、所作は完璧。でも心は、ずっと別の場所にあった。
幼い頃、迷子になったアリアを送り届けてくれた騎士見習いの少年。言葉は荒削りで、身分も低く、でも誰よりも真っ直ぐな目をしていた。歩幅を合わせてくれた。沈黙を重くしなかった。「また来たか」と言うだけで、それ以上何も求めなかった。
あの演習場での夏が、アリアにとって唯一「自分のままでいられた」時間だった。
婚約破棄から三日後、王太子エドワードがやり直しを申し出る。「今ならやり直せる」——彼は間違っていない。誠実で、責任感があって、アリアを傷つけたことは一度もない。でも、アリアの答えはひとつだった。
「いいえ。私は初めて、自分で選びます」
「あなたは間違っていません。でも——私は幸せではありませんでした」
王太子を悪者にしない。誰も責めない。ただ初めて、自分の心の声に従って歩き出す物語。
「今度は、選んでもいい?」
これは、十年越しに扉を開けた、一人の女性の——初めての、自分だけの恋の話。
Nコード
N1719MD
作者名
カルラ
キーワード
婚約破棄 幼馴染 ざまあ スローライフ 純愛 報われる恋 胸キュン ハッピーエンド 感動 健気なヒロイン 不器用な愛 すれ違い
ジャンル
異世界〔恋愛〕
掲載日
2026年 05月07日 19時40分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
5件
総合評価
82pt
評価ポイント
72pt
感想受付
受け付ける
※ログイン必須
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
10,379文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N6892MD| 作品情報| 短編| 異世界〔恋愛〕
舞踏会の夜、王太子ルシアンは婚約者エヴェリーナに告げた。 「君は冷たい。笑顔もなく、支えもない。クロエの方が、僕には合っている」 三年間連れ添った婚約者からの言葉は、大勢の貴族が見守る中で、静かに、しかし確かに落とされた//
N6315MD| 作品情報| 短編| 異世界〔恋愛〕
婚約破棄を告げられた日、わたし——ルクレツィア・ヴァレンティア公爵令嬢は、泣かなかった。「愛がない。堅苦しい。もっと自由な女性がいい」王太子エルドリック殿下の言葉は、あっさりとしていた。 まるで、使い終わった羽ペンを捨て//
N5070MD| 作品情報| 短編| 異世界〔恋愛〕
公爵令嬢ノエルは、五年間にわたって王太子アシュレイを支え続けてきた。 政務の調整、貴族間の仲介、公式行事の準備——誰にも見えないところで国を支える仕事を、ただ黙々とこなしてきた。 しかし華やかな舞踏会の夜、アシュレイは衆//
N5056MD| 作品情報| 短編| 異世界〔恋愛〕
「君は冷たい。 愛がない。 魅力がない」 王城の舞踏会の夜、王太子レオニス殿下は大勢の貴族が見守る中で、婚約者であるセシリア・ヴァルトハイムに婚約破棄を告げた。 五年間。 セシリアはただその一心で努力を重ねてきた。 作法//
N3813MD| 作品情報| 短編| 異世界〔恋愛〕
舞踏会の夜、三年間の婚約生活に終止符が打たれた。 「地味だ」「役に立たない」「マリエの方が魅力的だ」——カイル王太子殿下の口から零れたのは、たった三年間で積み上げた私のすべてを塵のように払い落とす言葉だった。公爵令嬢リリ//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ