- あらすじ
- 「リーゼロッテ・グランツ。貴様との婚約を破棄する」
第二王子に婚約を破棄され、身に覚えのない罪で北の辺境へ追いやられた伯爵令嬢リーゼロッテ。
その夜、彼女は前世を思い出した。味噌蔵の娘として育ち、管理栄養士として「食べられない人」の
最後の一匙を預かってきた、日本での日々を。
嫁ぎ先で待っていたのは、幽鬼のように痩せた辺境伯ヴォルフガング。
三年前に盛られた毒で味覚を失い、固形物を受けつけず、人前では決して食事をとらない男。
「この婚姻は跡目の体裁だ。私に構うな。……どうせ、長くは生きん身だ」
構うな、と言われました。ですから、構いません。
ただ、扉の前に置いてまいります――大麦を丁寧に炊いて漉した、ひと椀の重湯を。
手つかずの器。冷えた膜。それでも彼女は、毎晩あきらめない。
重湯から、粥へ。粥から、やわらかな一皿へ。
一段ずつ、閉ざされた食卓へ階段をかけていく。
やがて雪解けとともに、彼女は「穢れ」と呼ばれる山の民のもとを訪ねる。
六十年、蔑まれながら発酵の知恵を守り継いできた人々。
彼らの蔵に眠る"山神の白花"――麹。それは、閉ざされた舌を開く鍵かもしれない。
そして王都では、彼女を陥れた者たちが、北の食卓に静かに手を伸ばしていた。
これは、匙ひとつで人の心を開いていく物語。
――さあ旦那様。今日は、何を召し上がりましょうか。 - Nコード
- N0522ML
- 作者名
- P作
- キーワード
- 異世界転生 西洋 ハッピーエンド 身分差 婚約破棄 追放 溺愛 料理 じれじれ ざまぁ スローライフ 契約結婚 飯テロ 発酵 白い結婚
- ジャンル
- 異世界〔恋愛〕
- 掲載日
- 2026年 07月07日 14時04分
- 最新掲載日
- 2026年 07月18日 19時00分
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旦那様は今日もよく食べる〜「何も食べられない」辺境伯と重湯から始める白い結婚〜
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