「生涯ひとつしか適合できない世界で、私だけ二十一個に適合した ~でも私は、一つも取らない~」
最新エピソード掲載日:2026/11/05
石に触れて三つ数える間に指先が温めば、適合したしるし。握れば根が離れ、一晩握って眠れば、その石は体に取り込まれて一つの能力になる。
適合する石は、生涯にひとつだけ。
適合しない石を取り込めば、体は内側から白く固まって死ぬ。だから四つは数えない。四つ数えると、指が石に馴染んで温い気がしてくるからだ。
十五で村を出て、一年半。サキは三十七の露頭を歩き、四百七十二個の石に触れた。
そのうち二度、指先は温んだ。
サキは二度とも、理由を言えないまま、石を水と雪に戻している。
見つけて帰れば大人、見つからなければ無相として一生を子ども扱い。その掟の裏側には、二つの石を持つ男と、自分の石を一度も使わない適合師たちがいた。
これは、適合した石を置いてくる少女の話。
適合する石は、生涯にひとつだけ。
適合しない石を取り込めば、体は内側から白く固まって死ぬ。だから四つは数えない。四つ数えると、指が石に馴染んで温い気がしてくるからだ。
十五で村を出て、一年半。サキは三十七の露頭を歩き、四百七十二個の石に触れた。
そのうち二度、指先は温んだ。
サキは二度とも、理由を言えないまま、石を水と雪に戻している。
見つけて帰れば大人、見つからなければ無相として一生を子ども扱い。その掟の裏側には、二つの石を持つ男と、自分の石を一度も使わない適合師たちがいた。
これは、適合した石を置いてくる少女の話。