希望の天秤

妹が消えた。修学旅行中のホテルの部屋から７人の同級生と共に。現場に魔法陣を残して消えた。
多くの人がそうであるように、僕もまた「消えた」という言葉を失踪とか家出とか勝手に脳内で変換して理解した。
しかし、７人の同級生の母親達は彼女達が「消えた」事を理解していた。
そして彼女達は突然帰ってきた。一人の女子高生を残して。
彼女達が天秤に載せたものは希望か絶望か。


僕にかけられた呪い。僕に呪いをかけた妹の友達。不老不死の母親。

僕達は呪いと絶望を断ち切るため異世界に向かう。
でもなかなか行かないよ。