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眩い日の初恋

最新エピソード掲載日:2026/08/11
作品梗概 
 会社員の主人公の翔太は、仕事で冴えない日々を送っていた。ある日、中学時代の友人の一輝と雄大と一緒に、肝試しに行くことになった。そこで見た白い服の女性に恐れおののく翔太。かつてのように友人たちが、何事にも弱腰な自分のために計画したものだと理解した。
 振り返って見れば、サッカー部のゴールキーパーとして頭角を現していた一輝に、フォワードとして活躍していた雄大の二人だった。運動が苦手で何事にも不器用だった翔太にとって、二人はある意味で憧れの存在でもあった。そんな二人が、それぞれの仕事のことで悩んでいることを聞いたときは、複雑な思いになった。
 中学三年生のときに、翔太は転校生の女子生徒に恋をした。彼女の名前は綾乃。家庭の事情から心にショックを負って、言葉を発することができずにいた綾乃と交流するために、翔太は綾乃とメッセージカードを交換することを思いつく。僅か数行だけの文字をやりとりするだけの関係は、綾乃に近づき過ぎて傷つくことを恐れていた翔太にとっては、ちょうどよいものだった。だけど、そうしたやりとりも受験が近づくにつれて自然に減っていき、迎えた卒業式の日に、綾乃は意味不明な暗号を最後のメッセージカードに残して、翔太のもとを去っていった。
 仕事に行き詰まり、ふと卒業アルバムを開いていた翔太は、かつて自分が綾乃に心を寄せていたことを思い出す。そして、三年間で唯一出場させてもらった校内試合の最後で活躍できたことは、未だに忘れられない思い出だった。
 そんなある日、翔太は雄大から綾乃のことを打ち明けられた。それは、綾乃がメッセージカードの返事を未だに待っているということ。そして、翔太に綾乃のことを思い出させるために、一輝が肝試しを計画したことを。そう、肝試しのときに目の前に現れたのは、幽霊に扮した雄大たちではなく、綾乃だったのだ。
 それを聞いた翔太は、かつて着ていた制服のポケットの中から、入れたままになっていたメッセージカードを見つける。母親がクロスワードパズルをしている姿を見ていて、その暗号の解き方を閃いた翔太は、綾乃に返事を書いた。かつてやっていたように、メッセージカードに思いを乗せて。
 それぞれの生き方に真剣に向き合う三人。大人になった今でも、翔太にとって心落ち着ける時間だった。翔太は、二人から貰った友情とともに、未来へと踏み出し始めた。
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