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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

匿名投票の村――吊られた者の名前は、翌朝消える

最終エピソード掲載日:2025/09/24
 雪崩によって外界から閉ざされた山村・白縫村。
 亡き祖母の遺品整理のため村を訪れた柊直人は、古い拝殿の床下から奇妙な円盤――供物盤が現れる場に居合わせる。

 その夜、村人たちの枕元に木札が置かれた。

 占、霊、護、共、空、狼。

 翌朝、掲示板に一文が浮かび上がる。

「今朝、最初の供物を選ぶ」

 供物盤が示した名は、拝殿の管理人・遠野清作。
 村人たちは「確認」という言葉に背中を押され、匿名投票で遠野を選ぶ。

 そして遠野は、死ぬのではなく、名前ごと村の記録から消えた。

 霊札を持つ柊だけが、消えた遠野の声を聞く。

「私は、狼ではない」

 誰も殺していない顔で、人を消していく村。
 整った言葉で投票を導く教師・秋津修平。
 供物盤の記録を隠す白縫葉月。
 そして、かつて村を追われた祖母・柊澄江が守り続けた、消えた者の名前。

 狼は誰なのか。
 それとも狼とは、誰かを消すために作られた“匿名の合意”そのものなのか。

 雪に閉ざされた村で、名前を賭けた投票が始まる。
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