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たくさん笑ったなー続寅次郎物語ー

作者:寅次郎
最新エピソード掲載日:2026/05/06
オイラは、富士山のふもとで生まれた。

最初に会ったとき、
あの人は少し不思議そうな顔でオイラを見ていた。
それでも――連れて帰ってくれた。

それからの毎日は、
にぎやかで、あたたかくて、
ときどきさみしくて、でもやっぱり楽しかった。

いろんな場所を歩いた。
いろんな人に出会った。
名前を呼ばれるたびに、
オイラはちゃんとここにいるんだと思えた。

やがて、体は少しずつ言うことをきかなくなった。
走ることも、思いきり息をすることも、
だんだん難しくなっていった。

それでも、そばにはいつも、あの人がいた。

透明な箱の中で、
静かな時間を過ごしながら、
オイラは考えていた。

この十年は、どんな時間だったんだろうって。

答えは、きっと難しくない。

オイラは、ただ――
一緒に生きていた。

それだけで、十分だった。
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