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前世は労働基準監督官だった第六王子、閑職の監察使を押しつけられたので、使い潰されていた女騎士隊を休ませたら王国最強の隊になり、騎士団長が青ざめました

作者:みれいぬ
最新エピソード掲載日:2026/11/02
グレンヴァルト王国の第六王子セオドリク、十六歳。侍女上がりの側妃の子で、王位から最も遠い王子だ。前世は日本の労働基準監督官で、人の働きすぎを止めてきたくせに、自分の働きすぎで死んだ。成人の儀で第二王子が笑って薦めたのは、二百年誰も就いていない閑職「監察使」。王の銀印を預かり、騎士や神官の「誓約」が人の命と眠りと糧を奪っていないかを見る役目だという。広間は笑い、セオドリクだけが内心で拳を握った。――天職だ。王国では、仕える者は誓約に縛られ、主の命に背けば手首の紋が焼ける。騎士団の落ちこぼれ、女騎士ばかりの第九中隊は、団長の命で何日も眠らずに見張りと訓練を続けていた。「最後に眠ったのはいつですか。監察使として、立ち入ります」勤めの記録を出させ、証言を集め、銀印を押す。誓約の神が認めれば、命を削る定めは消える。三年ぶりにまともに眠った第九中隊は、疲れ切った本隊が退けなかった魔物の群れを止めてみせた。そして騎士団の帳面の裏からは、彼女たちの消えた扶持が出てくる。使い潰した側が青ざめる中、王子は今日も、働きすぎの誰かを見つけると放っておけない。
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