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ラストメモリア ―黒いローブと帰りたい少女―

作者:りえまる
最新エピソード掲載日:2026/06/16
帰るために始めたギルドの仕事が、いつの間にか帰れない理由になっていく。

目を覚ますと、ミユは知らない湖の村にいた。
その村の名は、ナギサ。
十人くらいしかいない、小さな湖畔の村だった。
元の世界へ帰る手がかりは、転移の直前に見た黒いローブだけ。
けれど、そのローブはミユにしか見えない。
ミユが住むことになったのは、昔から空き家だったはずの家。
けれどそこには、誰かが暮らしていたような跡が残っていた。
食器が一つ多い。
椅子は湖を見るように置かれている。
棚には、水差しを置いていたような丸い跡がある。
村人たちは、それを不思議がらない。
古い家だから。
昔の住人の片づけ忘れだろう。
そういうこともある。
そうやって、誰かがいないまま、村の日常は自然に回っていた。
一方で、ナギサでは小さな異変が起きている。
道がずれて、知らない部屋へ繋がる。
人の形をした魔物が現れる。
その異変を扱っているのが、ユノという穏やかな女性がまとめる小さなギルドだった。
黒いローブは、村に流れる魔法の力――魔素(まそ)が薄れているせいで、形を保てずにいる。
ローブをもう一度話せる状態にするには、村の魔素を戻す必要がある。
帰るために、ミユはユノのギルドを手伝い、村で起きる異変を調べ始める。
その仕事の中で、ミユは魔法を知り、戦い方を覚え、少しずつこの村の一員になっていく。
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