悪役令嬢ですが毎日実験台にされています——その新薬、絶対に効きませんけれど
最終エピソード掲載日:2026/09/12
「毒蛇のオクタヴィア」。そう恐れられた侯爵令嬢は、継母を毒殺しようとした濡れ衣で断罪され、家名も婚約者も、行き場のすべてを失った。たどり着いた先は、王立錬金術研究所の地下。命がけの新薬治験の、被験者番号「7号」。
治験は初日から常軌を逸していた。飲まされた薬で、その場で髪が虹色に。翌日は体が天井につかえるほど巨大化し、そのまた翌日には、鏡に映らない――透明になった。毎日ちがう副作用に、令嬢のプライドは木っ端みじんである。
けれど担当の錬金術師クラウスだけは、決して笑わない。無表情のまま手帳に何か書きつけ、平然と言うのだ。「これも効かない。次だ」。
効かないなら、なぜ毎日わたくしに飲ませるの――? 陽気な治験仲間、気弱な助手、令嬢を"番号"としか呼ばない嘘つきの錬金術師。奇妙な地下の日々に、オクタヴィアは笑うことを思い出していく。左手首に浮かんだ宵闇色のあざが、日ごとに濃くなっていくことにも気づかないまま。
――その薬たちが「絶対に効かない」のは、本当だった。ただし、彼女が思うのとは、まるでちがう意味で。
※カクヨム・アルファポリスにも掲載しています。
治験は初日から常軌を逸していた。飲まされた薬で、その場で髪が虹色に。翌日は体が天井につかえるほど巨大化し、そのまた翌日には、鏡に映らない――透明になった。毎日ちがう副作用に、令嬢のプライドは木っ端みじんである。
けれど担当の錬金術師クラウスだけは、決して笑わない。無表情のまま手帳に何か書きつけ、平然と言うのだ。「これも効かない。次だ」。
効かないなら、なぜ毎日わたくしに飲ませるの――? 陽気な治験仲間、気弱な助手、令嬢を"番号"としか呼ばない嘘つきの錬金術師。奇妙な地下の日々に、オクタヴィアは笑うことを思い出していく。左手首に浮かんだ宵闇色のあざが、日ごとに濃くなっていくことにも気づかないまま。
――その薬たちが「絶対に効かない」のは、本当だった。ただし、彼女が思うのとは、まるでちがう意味で。
※カクヨム・アルファポリスにも掲載しています。
第0話「虹色でも、令嬢は令嬢ですので」
2026/08/07 19:08
第1話「天井に頭がつくと、人は無になる」
2026/08/08 19:08
第2話「手のひらの上から、世界を見上げて」
2026/08/09 19:08
第3話「見えないわたくしを、誰が笑うの」
2026/08/10 19:08
第4話「本音は、止められないから困る」
2026/08/11 19:08
第5話「もふもふの中身は、わたくしです」
2026/08/12 19:08
第6話「効かない薬を、なぜ毎日」
2026/08/17 08:38
第7話「あの子には、帰る理由がある」
2026/08/18 19:10
第8話「名前を呼ばない人の、事情」
2026/08/19 19:10
第9話「偉い人の前ほど、体は正直で」
2026/08/20 19:10
第10話「夜の錬金術師は、何を隠すの」
2026/08/21 19:10
第11話「しくじった日の、スープは苦い」
2026/08/22 19:10
第12話「かばわれるのは、慣れていなくて」
2026/08/23 19:10
第13話「甘い誘いの、うしろ暗さ」
2026/08/24 19:10
第14話「その手を、まだ取れないけれど」
2026/08/25 19:10
第15話「男になっても、口の悪さはそのまま」
2026/08/26 19:10
第16話「どうか、気づかせないでほしい」
2026/08/27 19:10
第17話「捨て駒だと、笑って言えたら」
2026/08/28 19:10
第18話「効かせたくない薬が、ここにある」
2026/08/29 19:10
第19話「窮地に、ふさふさのしっぽ」
2026/08/30 19:10
第20話「嘘つきの手が、少し震えて」
2026/08/31 19:10
第21話「消えないあざを、隠す袖」
2026/09/01 19:10
第22話「時間だけは、効いてしまう」
2026/09/02 19:10
第23話「泣きたい朝に、顔だけが笑う」
2026/09/03 19:10
第24話「わたくし、死ぬのですか」
2026/09/04 19:10
第25話「あなたのために、動く手がある」
2026/09/05 19:10
第26話「もう間に合わない、その一言」
2026/09/06 19:10
第27話「ふざけた薬たちが、盾になる」
2026/09/07 19:10
第28話「はじめて、番号じゃない名前で」
2026/09/08 19:10
第29話「今度はわたくしが、あなたの前に立つ」
2026/09/09 19:10
第30話「目を開けたら、そこにいたのは」
2026/09/11 19:10
エピローグ「番号のない、わたくしの朝」
2026/09/12 19:10