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となりの優等生は恋を後回しにする

作者:剣城大和
「助けてあげる、じゃない。一緒に手順を作ろう」
——白波七瀬は、そう言ってルール表を差し出した。

起床は6:30、朝食はバナナでも可。
夜は23:00以降スマホを“裏返し”。
自習タイムは廊下ベルで合図、
わからない問題は“質問カード”でポストに。
——合鍵は渡さない。境界線は守る。
でも、毎日の“合図”が二人の橋になる。

浪人明けで空回り気味の佐伯湊。
完璧に見えるのに、誰より不器用な白波七瀬。
生活が整うたび、会話が一つ増える。
テスト前の“模擬休憩”、雨の日の“相合い傘禁止”、
文化祭の“緊急ルール改定”。
三か月の期限は、終わりの形を考えるための安全装置。
なのに気づけば、期限そのものが怖くなる。

「あなたの“将来計画”に、私を入れないで」
七瀬がそう言った理由も、やがて明らかになる。
可視化シートの余白に、二人の“今”が増えていく。
恋は告白の前に、生活で始まっていた。

——期限の翌朝、
廊下のベルは鳴らない。
それでも、湊は起きる。
合図のない朝に、合図を作るために。

登場人物

佐伯 湊(さえき みなと):高3。浪人明け復学。真面目だがタスク管理が壊滅的。数学と言葉遊びが好き。

白波 七瀬(しらなみ ななせ):高3。成績上位。過去の“過干渉”で家族関係に傷があり、境界線の約束を重んじる。

如月 悠真:湊の友人。軽口担当だが勘が鋭い。

成宮 先生:進路指導。七瀬の“期限”を知っている様子。

管理人さん:マンションの情報屋的存在。廊下ベル設置を許可する。
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