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第百階層ノ異邦人

作者:詩風音
最新エピソード掲載日:2026/08/18
世界は、百の階層からできている。

第100階層が最も深く、第1階層が最も高い――そう信じられている世界。
そのさらに先には、誰もが噂に聞くだけの「地上」があるという。

第100階層で育った青年レンには、幼い頃から一つの夢があった。

――地上を、この目で見てみたい。

亡き母エレナから聞かされた青い空、無数の星、果ての見えない海。
その景色を確かめるため、レンは故郷を旅立つ。

だが、最初に辿り着いた第99階層で、ありえない記録を発見する。

そこには、第100階層から出たことがないはずの母の名前が残されていた。

なぜ母は旅をしていたのか。
なぜ、そのことをレンに隠していたのか。

答えを求めて先へ進む中、レンは未来を垣間見る少女リア、過去を多く語らない獣人ガルドと出会う。

霧に包まれた治癒術の街。
雨が時を刻む街。
湖上に広がる鏡の都市。
戦火に揺れる階層。

旅を重ねるほど、レンが信じてきた世界にも小さな違和感が増えていく。

古い記録と現在の地図は噛み合わず、かつて知られていた場所を今の人々は知らない。
そして先へ進むほど、第100階層を知る者は少なくなっていく。

やがて第50階層で、古い口伝を守る古代種の老人と出会ったレンは尋ねる。

「俺は第100階層からここまで上ってきた。母さんも、この先へ行ったんだろ?」

老人は静かに告げた。

「異邦人よ――お前は、上ってなどいない」

地上を目指す旅は、母の過去を追う旅へ。

百の階層を辿った先で、レンは何を見るのか。

これは、世界の底から旅立った青年が、仲間とともに亡き母の足跡を辿り、まだ見ぬ地上を目指す物語。
プロローグ ー青の向こう側ー
第零話 ー第?階層ノ青ー
2026/09/23 18:46 (改)
第一章 ー底からの旅立ちー
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