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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。
この連載作品は未完結のまま約半年以上の間、更新されていません。
今後、次話投稿されない可能性があります。予めご了承下さい。

夜に爆ぜ朝を食い尽くせ

夜に爆ぜ朝を食い尽くせ

作者:蜂月ヒル彦
私がまだ幼かったあの日、病床の祖母の魂を迎えに来た死神と出会った。
 何も知らない私は、名前が無いと言うその死神にーーーーと言う名前を付ける。

 幸運にもと言うべきか、名付けた死神と私はそれから十年以上会う事は無く、故にあの日の記憶は薄れ次第に自らが付けた彼の名前も、会話した事実さえ頭の中から消え去ってしまっていた。

 時が経ち、ただの映画好きの女子高生に成長した私は、心待ちにしていたお気に入りのシリーズの新作を観に、学校帰りに映画館へと足を向ける。

 変わり映えのない地続きの道。
 知らない誰かの、内容の聞こえない話し声。
 シネコンの暖房の効いたロビー。
 新作映画の宣伝を繰り返すモニター。
 昔からお世話になっている安い牛丼並盛。

 あまりにも文句無しの平凡だったのは間違いない。

 だから、あの音が聞こえた時、私は心底嫌な予感がしたのだ。

 音の正体が何なのか分からないまま咄嗟に駆け出すと、今度は声が聞こえる。

「逃げろ」

 味方だと言うその声に導かれるままに私は走った。
 そして私は、映画よりももっと不条理な、鏡合わせの世界へと半ば強制的に投げ出されていくのだった。
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