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別れ話           :約2500文字 :コメディー

短編
あらすじ
 とある冬の夜、駅前の歩道橋。
 街は少しずつクリスマスの装いへと変わり始めており、広場には色とりどりのイルミネーションが設えられていた。トナカイやツリー、ソリを模した青や金の光が絶え間なく瞬き、通り過ぎる人々の頬やコートを淡く照らしている。その光景は、足早に駅へ向かう者たちの表情までわずかに和らげ、足取りをどこかゆるやかにしているようだった。
 時折、学生やカップル、子供の笑い声が響き、ビルに反響して澄んだ空へと溶けていく。人々の賑わいが冬の夜気を際立たせていた。
 その歩道橋の手すりにもたれ、じっと下の広場を見つめている女がいた。両手をコートのポケットに入れたまま、動かない。白い息だけが規則的に夜に混ざっていた。その顔に笑みはなく、瞳はただ景色をぼんやりと反射しているだけのようだった。
 と、そこへ笑顔で駆け寄る男が一人――。

「よっ、お待たせ」

 男は少し息を切らしながら、いつもの調子で軽く手を挙げた。声は弾み、浮き足立っているのが見て取れた。

 
Nコード
N7906MG
作者名
雉白書屋
キーワード
キーワードが設定されていません
ジャンル
コメディー〔文芸〕
掲載日
2026年 06月06日 11時00分
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文字数
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