- あらすじ
- 二十五年間、桜前線の予測を一度も外さなかった気象予報士がいる。
夫が死んだのは去年の三月、東京の桜が満開になったその日だった。ちょうど彼女が予測した通りの開花日に。
今年も変わらずモニターに向かい、等圧線を引き、前線の北上を追う。本州の桜が散り、誰もが花見を忘れた頃も、彼女だけはまだ前線を見続けていた。
前線が北へ進むほど、あの春から遠ざかっていく。それが悲しいのか、救いなのか——答えは出ないまま、今年も前線は北の果てへ向かう。
二十五年間、唯一予測できなかったのは夫の死だけだった。そしてもうひとつ、来年の春、自分がどこに立っているかも、彼女には分からない。 - Nコード
- N7392MD
- 作者名
- 黛 文彦
- キーワード
- ESN大賞10 HJ大賞7 BWK大賞1 BK小説大賞2 春チャレンジ2026 桜前線 喪失 死別 気象予報士 静かな感動 余韻 五月の桜 短編小説
- ジャンル
- 純文学〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 05月06日 21時34分
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読切短編 夫が死んだ日、桜が咲いた
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