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『喪服の縫い糸は復讐を綴る 〜継母にすべてを奪われ施設へ落とされた私、18歳の遺言執行で“偽物の家族”を公開処刑します〜』

あらすじ
黒い糸だった。
母の喪服を縫った日の、
あの指先に残った冷たさは。

泣くことも許されず、
食卓から名前を消され、
屋根裏で息を潜めながら、
私は破れた布ばかり縫っていた。

「お前に価値はない」

そう言われるたび、
針は深く、深く沈んでいく。

けれど私は知っていた。

擦り切れた布にも、
捨てられた服にも、
もう一度、美しくなれる形があることを。

だから私は縫い続けた。

奪われた夢を。
母の記憶を。
父が最後に残した愛を。

誰にも見えない場所で、
静かに復讐を仕立てながら。

十八歳の朝。
黒いスーツに袖を通した瞬間、
灰を被っていた少女は死んだ。

代わりに生まれたのは、
偽物を裁くための女。

真紅のドレスは血ではない。
怒りでもない。

あれは、
踏み躙られ続けた人生が、
ようやく自分の色を取り戻した証。

泣き崩れる継母も、
剥がれ落ちる義姉の虚飾も、
もう振り返らない。

私は知ったから。

復讐とは、
誰かを壊すことではなく、

奪われた自分を、
もう一度この手で縫い直すことだと。

そして最後に纏うのは、
喪服ではない。

誰のためでもない、
未来へ歩くための白。

Nコード
N3111MF
作者名
花守かおるこ
キーワード
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ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2026年 05月19日 06時49分
最終掲載日
2026年 05月19日 08時00分
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評価ポイント
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文字数
22,834文字
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