- あらすじ
- 回天《かいてん》——太平洋戦争末期、日本海軍が実戦投入した人間魚雷。全長約十五メートル、直径一メートルの筒に一人が乗り込み、操縦して敵艦に体当たりする。脱出装置はない。搭乗すれば、生きて戻る手段はなかった。
山口県・大津島《おおつしま》の基地に、一人の老整備兵《ろうせいびへい》が着任する。藤堂幸造《とうどうこうぞう》、四十年間、鉄と向き合ってきた職工《しょっこう》。彼の仕事は、この兵器を、寸分の狂いもなく整えることだった。
なぜ死ぬのか。それに意味はあるのか——幸造は、若い搭乗員たちのその問いに、一度も答えない。答える言葉を、彼は持っていなかった。
彼が持っていたのは、継ぎ目を確かめる指先と、軸受けの歪みを直す手だけだった。
そして夜ごと、古い手帳に、若者たちが遺した小さな言葉を書き留めていく。
これは、答えを出さなかった一人の職人と、答えを知らないまま出撃していった若者たちの、六つの記録。 - Nコード
- N1029MO
- 作者名
- 八雲 海
- キーワード
- なろうフェス2026 シリアス 男主人公 和風 昭和 職業もの 群像劇 青春 タイムリープ 回天 人間魚雷 職人 戦争文学 静かな感動
- ジャンル
- 歴史〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 08月02日 14時16分
- 最終掲載日
- 2026年 08月06日 11時51分
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回天整備士 ―答えを出さなかった男―
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