- あらすじ
- 皇帝は私の容姿を気に入り、私を後宮に入れようとした。
やんわり断ると、彼は私の家族を皆殺しにしたうえで、改めて私に尋ねた。
それでも後宮入りを拒むのか、と。
私はその場で笑いながら、彼の腕の中へ身を預けた。
誰も知らない。
私は千年を生きる石の妖で、生まれつき、どんな生き物にも子を宿らせる異能を持っている。
入宮してから、私は毎日、彼に「滋養の薬湯」を飲ませた。
彼は吐き気に苦しみ、魚や肉の匂いを嗅いだだけで顔色を変えるようになった。
かつて人を殺すことに眉ひとつ動かさなかった暴君の腹は、日に日に丸みを帯びていく。
やがて彼は、私が選んだ薄桃色の衣をまとい、床に膝をついて崩れ落ちた。
「月、頼む……私は産みたくない……」
私は彼の耳元で、そっと笑った。
「陛下。もう胎の音は、ずっと私の耳に響いておりますよ」
皇帝は私が怯えると思っていたのだろう。
けれど私は、満面の笑みで彼の懐へ入った。
彼は知らない。
私は断崖の下で天地に育まれた石の妖で、生まれつき気まぐれな性分だ。
子を宿させ、産ませる力を持っている。
残虐で人殺しを好む皇帝に、私の子を産ませる。
それほどふさわしい罰は、ほかにない。
- Nコード
- N0675ML
- 作者名
- 熾星
- キーワード
- BK小説大賞2 中華 超能力 異類婚姻譚 ダークファンタジー 後宮 復讐 ざまぁ 中華風ファンタジー
- ジャンル
- ヒューマンドラマ〔文芸〕
- 掲載日
- 2026年 07月07日 17時00分
- 最終更新日
- 2026年 07月09日 10時08分
- 感想
- 1件
- レビュー
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- 総合評価
- 456pt
- 評価ポイント
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- 15,475文字
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後宮入りを迫られたので、暴君を孕ませました
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