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町月記           :約4000文字

短編
あらすじ
 夜、コンビニからの帰り。住宅街の道を歩いているときだった。人影はなく、辺りの家の窓はほとんど明かりが点いておらず、すっかり寝静まっているようだった。
 ふと横道へ目をやった、その瞬間だった。電柱の陰で何かが動いたような気がして、おれは思わず足を止めた。
 家を出る前、母親が「最近、この辺で不審者が出るらしいよ。気をつけてね」なんて、いつものお節介を焼いていたのをふと思い出し、何気なく視線を向けただけだったのだが、まさか……。
 おれは背中を丸め、じっと目を凝らした。すると、電柱の向こうにコートの裾らしきものが見えた。夜風に煽られているのか、あるいはそこに潜んでいる者が身じろぎしたのか、布の端がひらりと揺れた。
 次いで、電柱に括りつけられた古びた看板が目に入った。『不審者に注意』――錆びの浮いた白地にそう書かれている。まさに、といったところだ。
 おれは警戒しながら、じりっと一歩だけ電柱に近づいた。
Nコード
N0474MR
作者名
雉白書屋
キーワード
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ジャンル
ヒューマンドラマ〔文芸〕
掲載日
2026年 09月02日 11時00分
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