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ぼくのことを、誰も覚えていない理由

あらすじ

王都の外れで暮らす、名無しの少年。
彼は、旅の魔法使いと何度も出会っていた。

――そのはずだった。

けれど魔法使いは、会うたびに「はじめまして」と言う。

花には名前をつけるのに、少年のことだけは覚えない。
どれだけ話しても、どれだけ一緒に過ごしても、次に会えばまた初対面。

やがて少年は知る。

この世界では、名前を持たないものは記憶に残らないということを。

そして気づいてしまう。

自分の存在は、誰の記憶にも、記録にも、残らない――
それどころか、触れた痕跡さえも消えていくのだと。

それでも魔法使いは、なぜか同じ場所にやってくる。
何かを忘れているように。

「次に会ったら、必ず名前をつける」

その約束は、果たされなかった。

やがて少年は、自分自身の記憶すら失い始める。

――名前を思い出せない。
――花の名前すら、思い出せない。

それでも、なぜか涙だけが残った。

これは、誰にも覚えられなかった存在の物語。



Nコード
N0238MC
作者名
あめとおと
キーワード
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ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2026年 04月21日 18時00分
最新掲載日
2026年 04月22日 18時00分
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