赤色散華 ―金木犀、過去の匂い―
鈴が鳴っている。それを忘れる筈なんてなかった。
忽然と消えてしまった好きだった人。残されたのは『紫の空』という謎だけだった。
きっと守るからと鈴に約束を懸け、きっと見つけると願う今、けれど、血で染まった少女が笑う。
それは見たくない光景。瞼を閉じて閉ざしたい瞬間。でも、鈴が鳴り響いている。好きだった彼女に渡し、一緒に消えた鈴が、此処にいるよと、ちりんと鳴り響く。
守ると約束した筈なのに守れない。見つけると約束したのに、既に果てた美で笑う。
どうしようもない擦れ違いの物語。赤く染まった華は、そこにあった。
これは涙で作られた鈴と、血で汚れた夢のお話し。
どうしても許せない自分と、自分より大切なダレカの物語。
学園の日々は過ぎて行く。日常は通り過ぎて、くるくる回った。そして、あの人はもういない。
欠落として抱く果てに、夢は散った。
残された匂いは過去を思わせる金木犀のもの。けれど、それさえも現実を侵食していく。
もう居ない。もうないのだと。
忽然と消えてしまった好きだった人。残されたのは『紫の空』という謎だけだった。
きっと守るからと鈴に約束を懸け、きっと見つけると願う今、けれど、血で染まった少女が笑う。
それは見たくない光景。瞼を閉じて閉ざしたい瞬間。でも、鈴が鳴り響いている。好きだった彼女に渡し、一緒に消えた鈴が、此処にいるよと、ちりんと鳴り響く。
守ると約束した筈なのに守れない。見つけると約束したのに、既に果てた美で笑う。
どうしようもない擦れ違いの物語。赤く染まった華は、そこにあった。
これは涙で作られた鈴と、血で汚れた夢のお話し。
どうしても許せない自分と、自分より大切なダレカの物語。
学園の日々は過ぎて行く。日常は通り過ぎて、くるくる回った。そして、あの人はもういない。
欠落として抱く果てに、夢は散った。
残された匂いは過去を思わせる金木犀のもの。けれど、それさえも現実を侵食していく。
もう居ない。もうないのだと。
序章
現の鈴、あの日の音と約束
2013/03/07 18:00
(改)
天と冥と、人ならば地に楽園を
2013/03/07 18:00
(改)
第一章
一年前、約束の続き
2013/03/07 18:00
(改)
想い揺らして、言葉並べて
2013/03/07 18:00
(改)
だから、後悔する、あの光
2013/03/07 18:00
(改)
第二章
悪夢の流転と、焦燥の日々。鈴はなく。
2013/03/07 18:00
(改)
かくして、二つは語る
2013/03/07 18:00
(改)
後夜祭、どうしようもない日々。
2013/03/07 18:00
(改)
月夜、祭りの、余韻
2013/03/07 18:00
(改)
第三章
約束の、始まり
2013/03/07 18:00
(改)
だから、流れた涙と擦れ違い。
2013/03/07 18:00
(改)
涙の行方、約束の啜り泣き
2013/03/07 18:00
(改)
第四章
願う果て、空白に
2013/03/28 15:00
追憶、虚の人
2013/03/28 15:00
転換と、迷いと
2013/03/28 15:00
道は遠く、高く、見えず
2013/03/28 15:00
紫の空という名の
2013/03/28 15:00
第五章
再開と剣華
2013/03/28 15:00
終るという事、見えないナニカ
2013/03/28 15:00
影と光の悪魔
2013/03/28 15:00
第六章
消せない祈りと約束
2013/03/28 15:00
(改)
赤い色の冥花
2013/03/28 15:00
そして悪魔は愛を笑う
2013/03/28 15:00
第七章
そうして少年は擦れ違う
2013/04/18 19:00
美しいものを、壊したくなくて
2013/04/18 19:00
失わせたくなくて、剣翼は奔る
2013/04/18 19:00
月夜、鈴の泣き声を隠した赤い花園
2013/04/18 19:00
切なさは人の身と心を切り、悪魔は約束を称える
2013/04/18 19:00
第八章
赤い金木犀の散る中で
2013/04/18 19:00
見えない涙、擦れ違う剣
2013/04/18 19:00
触れ合い、貫き捉えた愛と魂
2013/04/18 19:00
第九章
悪魔の怒りは、終幕へと近づける
2013/04/18 19:00
終章
赤く散り果てるよりも、朝日の中で
2013/04/18 19:00