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『katharsis』

作者:成橋 阿樹
決まり切った日常を破るように立ち寄ったバーで、ユウに新たな道へと進む機会が訪れた。
それは今まで関わった事などない道だった。

『やり甲斐を求めたいと思っているなら、待っているよ』

差し出された名刺を見るユウは、何故自分にと驚く。
名刺に書かれた住所へ、迷いながらも向かうユウだったが、そのドアを開けるのを躊躇っている内に、迎え入れるように内側からドアが開いた。

新たな出会い、新たな挑戦、変わる日々……。
全ての『可能性』を求めてユウが足を踏み入れたのは『探偵事務所』だ。

先輩でもあり、パートナーでもある亮二と共に依頼をこなしていたが、ある依頼が二人を分断する。

名目上は『人探し』
だが、その依頼はユウと亮二、依頼人と対象者。
双方共に絡む『二重依頼』だった。
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