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さくら姫と三童子

最新エピソード掲載日:2026/08/04
 戦乱の世、策士美馬元信は、主殺しなどの策略を巡らせて都へ駆け上り、制圧することに成功する。しかし、北の大国「坂田」と南の大国「黒神」も天下統一のために虎視眈々と都を狙っていた。
 そんな折、都の知才童子(知略に優れた童子)は、美馬の元家臣石本政長の屋敷に呼び出される。そこには、聞耳童子(遠くの話声を聞き取ることができる童子)と怪力童子(力が強く七尺棒で敵をなぎ倒す童子)も招かれていた。
 石本の依頼は、美馬家三女のさくら姫(茶色髪の姫)を、政略結婚から逃れるために幼馴染みで恋焦がれる立花広明のもとに、極秘裏に送り届けてほしいということであった。しかも、立花広明は現在敵である黒神家の家臣であり、二人の間に結婚の約束もできていなかった。黒神の地は、都から遠く海を隔てたところにあり、途中敵の三国の領地を通って行かなければならなかった。そこで、石本が考えたのが、僧が修行に使う修験山道という山道を通ることであった。石本の側近の後藤一之介も補佐として加わり、坂田に姫がさらわれたという一芝居を打つことから、五人の旅が始まった。
 道中、盗賊団やオオカミの襲撃にあい、怪力童子が瀕死の重傷を負う。また、美馬から姫の探索を命じられた名将佐々又三郎をかわすため、知才童子は、幽玄道を通る決断をする。幽玄道とは、修行を十分積んだものだけが上司の許可を得て更なる厳しい修行を行うために通ることが許される山の洞窟である。知才童子が、幽玄道の門の守り人の厳しい試問を受け、どうにか五人が通ることを許される。洞窟の中には、人代わりの岩、引きずり池、人食いオオグモなどの試練が待ち受けていたが、皆が協力してなんとか通り抜けることができた。
 その後も、後藤一之介が裏切ったり黒神領で牢に入れられたりするが、それらの困難も乗り越えて立花のもとに姫を送り届けることに成功する。立花も、さくら姫の一途な思いを受け入れ、二人は夫婦となる。
 しかし、都では、さくら姫の母ききょうと石本が、姫が死んだと思い込み、自害の準備を始める。それを聞いた聞耳童子の話を受け、三童子は都に急ぎ取って返して、すんでのところで二人の命を救う。
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