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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
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悠久の輪舞

作者:Ocarina Quartet
 遥かなる時の彼方より、この世界には三つの根源的な力が存在すると語り継がれてきた。
 それは――魔人族の血に宿る〈魔力〉、エルフの魂に響く〈心力〉、そして選ばれし人族のみに授けられる〈精霊術〉である。
 いずれの力も、天地の理に従い、均衡を保ちつつ存在している。
 その優劣を測る術はなく、ただそれぞれが異なる輝きを放ち、異なる運命を紡ぐのみ。

 人族は、稀にして奇跡的に三つ全ての力を内に秘める素質を持つ。
 しかし、魔力と心力は、古代より伝わる〈魔道具〉を介さねば顕現することは叶わず。
 精霊術に至っては、その恩寵を受けし者の姿すら、伝承の中に霞む幻の如し。
 その力の真実は、いかなる文献にも記されておらず、ただ静かに語り継がれるのみ。

 魔人族は心力を持たぬ代わりに、圧倒的な魔力をその身に宿す。
 彼らは体内に生まれ持った〈魔石〉を通じて、魔法を自在に操る術を得ている。
 魔石は魔人族の生命と共鳴し、彼らの怒り、願い、そして誇りを魔法として放つ。

 エルフ族は、心力に満ちた存在である。
 殺傷の力を放つには人族と同様に魔道具を要するが、彼らは自らを中心に心力の波を広げ、その範囲にいる者の心に幻を見せ、威圧を与え、あるいは気配を探る術を持つ。
 この力は、戦場においても森の奥においても、彼らの眼となり耳となる。

 心力を放つ杖は〈スタッフ〉と呼ばれ、これを携える者は〈白魔導士〉と称される。
 主に聖職者が用い、〈神杖〉とも呼ばれるそれは、老木の根より削り出され、その先端には澄み渡る水晶が嵌め込まれているという。
 魔力を放つ杖は〈ロッド〉と呼ばれ、魔獣の骨を素材とし、これを操る者は〈黒魔導士〉と呼ばれる。
 魔力伝導率の高い鉱石を剣身用いて、大剣の形を模す魔剣があるという。
 ロッドは魔獣の骨が森に漂う魔素を吸収し、使い手の魔力と共鳴することで魔法を放つ。

 そして、いずれの力にも縋らぬ者たちは、己の肉体と技を極める道を選ぶ。
 ある者は剣を振るい、ある者は弓を引き、またある者は素手にて敵を薙ぎ払う。
 彼らの力は、鍛錬と信念の結晶であり、いかなる魔法にも劣らぬ輝きを持つ。
始まりの夢①
2025/07/09 21:17
始まりの夢②
2025/07/12 11:08
始まりの夢③
2025/07/15 10:30
始まりの夢④
2025/07/19 08:47
始まりの夢⑤
2025/07/26 10:24
始まりの夢⑥
2025/08/02 07:44
始まりの夢⑦
2025/08/09 11:16
始まりの夢⑧
2025/08/11 14:56
始まりの夢⑨
2025/08/13 12:06
始まりの夢⑩
2025/08/16 08:16
精霊の加護①
2025/08/23 04:48
精霊の加護②
2025/08/29 19:43
精霊の加護③
2025/09/04 14:45
精霊の加護④
2025/09/06 13:03
精霊の加護⑤
2025/09/13 00:40
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