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出世争いで嵌められた35歳の私を、東大卒の新入社員・律くんが全力で守ってくれました

作者:ちょこまろ
最終エピソード掲載日:2026/10/02
三十五歳、独身。

大手生活用品メーカーで主任として働く佐伯美緒は、
「仕事ができて当たり前」
「困ったときに頼れば何とかしてくれる人」
として扱われる毎日を送っていた。

次期管理職候補にも名前が挙がっている。

けれど、その座を狙う上司・黒川課長は、美緒の評価を少しずつ落とそうとしていた。

そんな中、美緒は一人の新入社員の教育係を任される。

朝倉律、二十三歳。

東大卒。
データ分析を得意とする期待の新人。

十二歳も年下の彼を、美緒は最初「優秀な後輩」としか見ていなかった。

ところが律は、誰も見ていなかった美緒の仕事を見ていた。

後輩の資料を直していること。
他部署との間に立って調整していること。
誰かが困れば、自分の仕事を後回しにして助けていること。

そして、美緒が作った重要な企画書の数字が何者かに差し替えられたとき――。

「佐伯先輩がミスをしたわけではありません」

会議室でただ一人、律が立ち上がった。

しかも感情だけで庇うのではない。

保存データ。
更新履歴。
作成記録。
数字の差異。

すべての証拠を揃えて。

さらに、美緒の企画を自分の手柄にしようとする黒川に対しても、律は一歩も引かなかった。

「先輩が不当に傷つけられるのは、嫌です」

私は三十五歳。
彼は二十三歳。

教育係と、新入社員。

十二歳も年下の彼を好きになるなんて、ありえない。

そう思っていたのに――。

「先輩は、もっと大事にされていい人です」

仕事では誰より頼られているのに、
誰かに大切にされることを諦めていた三十五歳の女性と、

彼女の努力も、弱さも、誰より近くで見ていた十二歳年下の新人。

これは、出世争いで嵌められた私が、
まっすぐすぎる年下男子に全力で守られ、
もう一度「恋の主役」になるまでのお話です。
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