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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

ようこそ!地獄の天国へ~サイコパス少年アベルの館へお招きします。

作者:美勢

 白い壁に赤い屋根、色褪せた茶色い扉。
 目の前に佇むのは古く年季の入った西洋風の大きな館。海外のホラー映画にでも出て来そうな外観なのに、不思議と怖さは無い。

 正門から館の入り口まで続く白いタイル。広い敷地には丁寧に管理された芝生が一面に広がっている。庭の所々に置いてある羽の生えた人型の石像は不気味だが、それら全てを囲う大きな木々が館を美しく引き立てている。

 とても美しく、海外や異世界を連想させる開放感のある場所…………。

 館と広い庭を囲う木々をさらに囲う高く大きな鉄格子の柵。そして高く大きな鉄の正門。
 到底よじ登ることの出来ない、高さ約六メートル程の『鉄の檻』だ。
 まるで、ガラスの水槽に捕らわれた金魚の如く。あるいは鳥籠に飼われた小鳥の如く。鉄の檻の中は、監獄の中の囚人にでもなった気分にさせる。

 この巨大な鉄格子の柵を越えることは安易ではない、けれど不可能なことではない。
 自力でよじ登るためにロープやはしごを使ったり、試行錯誤しながら誰かと協力をすれば、ここから出ることなど簡単だ。

 ――この時はまだ知りもしなかった。
 足を踏み入れてしまえば最後。私達はここ(鉄の檻)から出られないということを……いや、自らの意思で出ない選択をした、が正しいのかもしれない。

 だが、もう引き返せない。
 何故なら私を含む十三人の招待客は、既に館の中へ足を踏み入れてしまったのだから。

 そして、正門(鉄の門)閉められた。


十二歳の少年が薄気味悪い笑みを浮かべ、私を館の中へ招く。
古く年季の入った館の中で、暗い夜の様な館の中で、がんじがらめな館の中で、薄気味の悪い笑みを浮かべた少年が佇む。

そこで出会った一人の美しい少年はいった。

「皆さん、天国へようこそ! 僕は『アベル』と申します! どうぞよろしくお願いします! 突然ですが、皆さんは明日地球が滅亡するとしたら、最後に何がしたいですか?」





 
館と少年
2025/06/04 21:20
館のルール
2025/06/06 07:58
神聖な白
2025/06/06 23:18
パンと葡萄酒
2025/06/08 00:13
最後の晩餐
2025/06/08 16:10
共犯者
2025/06/08 20:13
ナイフとアベル
2025/06/09 19:43
友達とは
2025/06/10 19:36
館のイベント
2025/06/11 20:22
定位置の席で
2025/06/13 00:26
誰を信じれば
2025/06/14 17:08
四人の探偵
2025/06/14 21:44
舞香の部屋へ
2025/06/15 00:07
悪魔を愛した女
2025/06/15 14:06
美女は薔薇と散る
2025/06/15 21:51
死の概念
2025/06/16 18:36
騎士の物語
2025/06/18 19:10
殺人犯達
2025/06/20 12:18
真実か虚言か
2025/06/20 20:18
ただの子供
2025/06/21 20:42
別れ
2025/06/22 14:20
掌の上
2025/07/22 01:21
美しいもの
2025/07/22 01:25
別人
2025/07/23 02:03
表現の自由
2025/07/23 21:35
それぞれの絵
2025/07/23 22:55
操り人形
2025/07/23 23:03
幽霊騒動
2025/07/23 23:09
生き残ろう
2025/07/23 23:16
斉藤夫妻の過去
2025/07/23 23:28
死んでください
2025/07/23 23:31
一連の黒幕
2025/07/24 21:01
恐怖の底へ
2025/07/24 21:58
磔刑
2025/07/29 22:22
憧れ
2025/07/30 23:27
また死んだ
2025/07/31 21:49
私の罪
2025/08/01 22:42
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