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アヴェルの残響が聞こえる――千年を生きた老人の終わらない旅

最終エピソード掲載日:2026/06/24
後悔のその先へ。



強い想いは消えない。
世界のどこかに残り続ける。
人々はそれを――「残響」と呼ぶらしい。
だが、それが何なのかを知る者はいない。


遠い昔から生き続ける一人の老人がいた。
何故死ねないのか。
何故生き続けているのか。
その理由を知る者は、もう誰もいない。

国は滅び、人々は入れ替わり、かつて存在した歴史さえ忘れ去られていく中で、老人だけが取り残されるように時代を渡り歩いていた。

そんなある日、老人は奇妙な噂を耳にする。
――強い想いは世界に残る。
――それを「残響」と呼ぶらしい。
誰も見たことがない。
誰も確かめたことがない。
噂の出所すら分からない。

それでも老人は、その曖昧な言葉を追い始める。
何十年もの歳月を費やしながら。
だが何一つ見つからない。
手掛かりも。
答えも。
噂の出所さえも。

果ての見えない旅の途中、老人は吹雪の雪原で一人の少女を拾う。
記憶を失った少女。

過去を持たない少女と、長すぎる過去を抱えた老人。
二人は世界に散らばる「残響」を辿りながら、忘れ去られた想いと消えゆく記憶の中を旅していく。

これは、残された音を探す物語。
そして、誰にも語られることのなかった、ある長い後悔へ辿り着くまでの物語。
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