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ハートビート・オデッセイ〜小さな命が紡ぐ、世界と愛の冒険譚〜 これは、世界が愛を結ぶ物語。

作者:餅田ベル
最新エピソード掲載日:2026/11/01
ハートビート・オデッセイ

触れた手は、温かかった。

争いのない平和な世界で、愛に包まれて育ったエルフ族の幼い王子と王女、三人の子どもたち。目の見えない彼らは、手で触れて世界を知り、寄り添う身体の温もりと鼓動から、人の愛を受け取っていた。

ある日、三人は七柱の女神「プレアデス」によって、異なる世界へ転移させられる。そこは、七柱の愛する主、ルルエラが封印された世界だった。

遠い昔、「彫刻の国・ホワイトエデン」を治めるルルエラは、民をだけでなく世界慈しむ優しい女神だった。しかし、何らかの原因で彼女のすべてが逆転した。ホワイトエデンと世界各国との世界大戦が起こり、各国の神々は自らの命と引き換えに彼女を封じた。

数千年を経た今、国々を治めるのは、亡き神々の娘たち。親を奪われた悲しみも、ルルエラへの憎しみも、消えてはいなかった。

そして、封印から解き放たれたルルエラが、再び世界への侵攻を始める。

主を救う術を見いだせずに苦しむプレアデス。二度と大切なものを奪わせまいとする各国の神々。それぞれの愛と願いが交わらないまま、世界は再び戦火に包まれていく。

そんな世界に迎えられた子どもたちは、時間の狭間で暮らす三女神――ウルズ、ヴェルザンディ、スクルドのもとで、魔導・弓・剣術を学ぶ。そして、三女神と共に国々を巡る旅へ出る。

知らない街のざわめき。初めて食べる料理。つないだ手の温かさ。旅は三人の世界を広げていく。けれど、差し伸べた手を拒まれることも、誰かを助けたために別の誰かを怒らせてしまうこともあった。

敵だから、助けてはいけない。
大切な人を守るためなら、犠牲は仕方がない。

子どもたちは戸惑い、そのたびに女神たちへ問いかける。世界への干渉を控える三女神もまた、その問いに耳を傾け、三人が何を感じ、何を選ぶのかをそばで見守っていく。

ルルエラを救ってほしいと願う声。彼女だけは許せないと震える声。どちらにも、大切な誰かへの思いがあった。

優しくしたいだけなのに、その優しさこそが、この世界では特異点になる。

それでも三人は、小さな手を伸ばしていく。

これは、三人の子どもたちと時の三女神が、触れ合う命の温もりをたどりながら、本当の優しさに向き合う旅の物語。
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