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亡き婚約者に似ていると言われた私を、年下男子が本気で愛してくれました

作者:ちょこまろ
最終エピソード掲載日:2026/09/10
二十九歳の奈々は、いつも誰かの恋を応援する側だった。

「奈々がいると安心する」
「友達にいたら最高」
「いい子だよね」

褒められているはずなのに、なぜか自分だけは恋愛の主役になれない。

そんな奈々が初めて本気で惹かれたのは、取引先の年上男性・黒瀬だった。

穏やかで、優しくて、奈々の小さな変化にも気づいてくれる人。

けれど黒瀬の心には、七年前に亡くなった婚約者が今も大切に残っていた。

それでも好きだった。

諦められなかった。

ところがある日、黒瀬から告げられる。

「奈々さんを見ていると、少し彼女を思い出します」

その瞬間、奈々は気づいてしまう。

――私は、私として見てもらえていなかった。

傷つきながらも奈々は自分の恋に決着をつけるため、黒瀬へ告白する。

「好きでした。これで、終わりにします」

そして失恋した奈々を雨の中で待っていたのは、二歳年下の後輩・篠原俊介だった。

「俺は、奈々さんを選んでます。ずっと」

俊介は知っていた。

明るく笑う奈々も。
泣いている奈々も。
嫉妬する奈々も。
無理をして「大丈夫」と言う奈々も。

誰かの面影ではなく、
奈々自身をずっと見ていた。

「俺の前では、主役でいてください」

誰かの恋の脇役だと思っていた二十九歳の女性が、
一度きちんと失恋し、
自分自身をまっすぐ愛してくれる年下男性と
新しい恋を始めるまでの物語。
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