【本編完結】べサニーは離婚を願う不憫な夫を今夜も愛している
最終エピソード掲載日:2026/07/03
「べサニー、私と離婚して貰えないだろうか?」
妻べサニーが寝室に入って来ると、絨毯の上に座り妻を待っていた夫テオドールは、毎夜同じように切り出した。
「君のためにならないから」
「無価値な私が夫では申し訳ないから」
「君には私なんかよりずっと素晴らしい相手がいるはずだ」
「私のような無価値な者を押し付けられて、君が可哀想だから」
毎夜微妙に変化する理由は聞き流して、べサニーは今夜も甘く囁く。
「旦那さま。夜は長いのですから。隣に座ってお話しいたしましょう?」
「わたくし、ご一緒してくださらないと泣いてしまいますわ」
夫婦でワインを飲み、夜も更けていけば──。
「べサニー、信じられるか?臣下の子どもに『馬鹿か?』と言った翌朝には、弟が王太子に決まっていた」
「べサニー、あの国の王家と貴族家は、一体何がしたかったのだろうか?」
「べサニー、あの国はどうやって存続出来ていたのだろう?」
そして翌朝に記憶が残らなくなる頃、夫は言う。
「べサニー。あの国が私に与えた幸運がひとつだけある。それは何だと思う?」
これはとある王国の貴族の娘べサニーが、ある日突然結婚することになった不憫過ぎる夫を愛でて、愛でて、愛でて、可愛がり、慈しむ日々の記録だ。
今夜も夫婦の語らいは、寝室で同じように始まった。
「べサニー。私と離婚して貰えないだろうか──」
※問題の相手は勝手に自滅して消えてしまったため、ざまぁの場面はありませんが、少しずつ話題に出て来ます。
※アルファポリスにも掲載中です。
※2026.07.03無事完結しました。ありがとうございます。
0.今夜もいつも通りの旦那さま♡
2026/06/19 19:55
1.結婚が決まった日の旦那さま♡
2026/06/20 10:51
2.はじめて離婚を願い出た日の旦那さま♡
2026/06/21 17:14
3.昼間の優秀で素敵な旦那さま♡
2026/06/22 21:15
4.出会う前から素敵な旦那さま♡
2026/06/23 20:12
5.おモテになります旦那さま♡
2026/06/24 20:19
6.忘れさせませんわ旦那さま♡
2026/06/25 21:13
7.別れてさしあげませんわ旦那さま♡
2026/06/26 22:58
8.なんて不憫で可哀想な賢い王子さま♠
2026/06/27 21:08
9.孤立していく嫌われ者の王子さま♠
2026/06/28 21:25
10.泣かせないでくださいまし旦那さま♡
2026/06/29 17:33
11.王太子から降ろされた旦那さま♡♠
2026/06/30 19:28
12.かつてのすべてをお捨てになられた旦那さま♠♡
2026/07/01 20:51
13.甘えん坊の旦那さま♠♡
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14.今夜もいつも通りの旦那さま♡♠
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番外編1.懺悔
2026/07/03 20:25