- あらすじ
- 舞台は、夜の静寂がビル街の影に沈む現代の東京。
都心の古社にある四畳半の離れには、朧月夜(おぼろづき よる)のペンネームで活動する怪奇小説作家・蓮次(れんじ)が暮らしている。彼の正体は、江戸の昔から生き続ける不老不死の吸血鬼――すべての源流たる「始祖」である。
かつては街の闇に潜む異形を狩ることで報酬を得ていたが、都市開発と街灯の普及に伴い、怪異どもは都会の死角へと隠れていった。食い扶持を失った蓮次は小説執筆で生計を立てていたが、昨今の異世界ブームに押され、現在は打ち切り寸前の深刻な金欠状態にある。彼は長年、タール17ミリの煙草「ハイライト」を吸うことで、脳の吸血衝動をニコチンへの渇望だと錯覚させて自制し、現代社会に溶け込んでいた。
ある深夜、警察庁の裏組織に繋がる神主の大吾から、全身の血を完全に抜かれたミイラ遺体の写真が持ち込まれる。それは知性を持たないはずのバケモノの仕業でありながら、あまりにも統制された、きな臭い事件の足跡だった。
時を同じくして、朧月夜の打ち切りを阻止すべく深夜のコインパーキングを急いでいた新人編集者・真壁椎名(まかべ しいな)は、黒いワークウェアを纏った不気味な男たちに遭遇してしまう。
首筋を噛まれ、理性を失う寸前の窮地に陥った椎名。助けに入った蓮次は、生き残るための冷徹な事実を突きつけ、己の血を彼女の口へと流し込む。
圧倒的な「始祖の血」によってバケモノの毒をねじ伏せ、望まぬ形でその眷属となってしまった椎名。
これは、売れない孤高の始祖と、怪力と異常な大食漢のスペックを得てしまった新人編集者が、東京の裏側でうごめく新たな闇へと立ち向かう物語である。 - Nコード
- N6680MF
- 作者名
- 川奈 美涼
- キーワード
- R15 残酷な描写あり BK小説大賞2 シリアス ダーク 男主人公 女主人公 人外 昭和 平成 現代 サスペンス 吸血鬼 戦闘
- ジャンル
- ローファンタジー〔ファンタジー〕
- 掲載日
- 2026年 05月22日 15時36分
- 最新掲載日
- 2026年 06月06日 21時48分
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ローファンタジー〔ファンタジー〕
舞台は、夜の静寂がビル街の影に沈む現代の東京。
都心の古社にある四畳半の離れには、朧月夜(おぼろづき よる)のペンネームで活動する怪奇小説作家・蓮次(れんじ)が暮らしている。彼の正体は、江戸の昔から生き続ける不老不死の吸//
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