- あらすじ
- 雨上がりの空の下に、その子は立っていた。
かわいらしい格好で、大きなギターを弾くその姿は、すごく綺麗だった。
人に気を遣い、ネガティブな気持ちに飲まれる私の視界は、灰色のフィルターに覆われている。
だけどその子は私に顔を近づけ、顎に手を添えて言ったのだ。
「綺麗な顔」
と――
甘い吐息が口元に掛かり、心臓が跳ねる。
だけど、同時に違和感を覚えた。
「え?」
彼女の口から出た声、それは女性とは思えないくらいに低い。
声変わりを果たした、低音の重厚感が極まったイケボ。
それが、目の前の美少女の喉から奏でられている。
「残念、男の子でした。がっかりした?」
悪戯っぽく笑い、小首を傾げる。
「ひゃ、ひゃぁあああああ!!」
情けない叫び声をあげ、そこから逃げ出す。
巧みにギターを操り、配信でも人気を得ているその子の名は……
空音結弦(そらおとゆづる)
そう、最強の『女装男子』だった。
私と違ってきらきらに輝いている彼は、なぜか私を褒めてくる。
同級生の朱里さんの影に隠れた私なんて、何も良い所はないのに。
更には歌っている所を聞かれ
「ぼくは優子ちゃんとライブしてみたいんだ」
と文化祭のステージに誘われてしまう。
陰キャな私が、そんな舞台に立てるわけがない。
だけど
「ぼく、優子ちゃんのいいところ百個以上言えるよ」
と力強く抱きしめてくる彼の男気に、私の心は少しずつ揺れ動いて――
好きなことに一生懸命な彼によって、私の灰色の世界は徐々に彩られていく。
雲間から覗く虹色。
結弦くんの笑顔は今日も明るく、私には眩しかった。 - Nコード
- N5740ML
- 作者名
- ゆう猫
- キーワード
- BK小説大賞2 集英社小説大賞7 シリアス ほのぼの 女主人公 学園 現代 日常 青春 女装男子 音楽 純愛 陰キャ ギター 歌
- ジャンル
- 現実世界〔恋愛〕
- 掲載日
- 2026年 07月12日 14時00分
- 最新掲載日
- 2026年 07月24日 17時07分
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- 文字数
- 55,071文字
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アオハルは、雨上がりの空に映えるなないろ
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N5740ML|
作品情報|
連載(全18エピソード)
|
現実世界〔恋愛〕
雨上がりの空の下に、その子は立っていた。
かわいらしい格好で、大きなギターを弾くその姿は、すごく綺麗だった。
人に気を遣い、ネガティブな気持ちに飲まれる私の視界は、灰色のフィルターに覆われている。
だけどその子は私に顔を//
N5761ML|
作品情報|
完結済(全12エピソード)
|
現実世界〔恋愛〕
隣に住んでいる優音は事あるごとに腕を絡め、身体を擦り付けてくる。
そのくせ、蠱惑的な表情を浮かべて笑うのだ。
「かわいいぼくが近くに居て興奮する?」
野郎どもは俺に怨嗟の念を向け、女子は黄色い声をあげる。
友人のモブ//
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