ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

異世界召喚は未成年者略取ですよね?

あらすじ
 深夜の霧雨の中、少女・菊川美幸と私服刑事・高村静香は、刃物を手にした男に追われていた。二人は民生委員協力員・香西鑑のBMWに逃げ込むが、大型トラックと衝突し、閃光の中で異世界へと転移する。

 目を覚ました高村は、見知らぬ王国ダランベールの宮廷に保護されていた。美幸は「勇者」として召喚された存在であり、国家の庇護下に置かれていると告げられる。さらに高村は、未成年である美幸の「後見人」に任命される。しかし高村は、この召喚が本人の意思を無視したものであり、「未成年者略取」に等しいのではないかと疑問を呈する。

 一方、美幸はこの世界を受け入れていた。現実世界では家庭内暴力や学校でのいじめに苦しみ、救済を求めていた彼女にとって、異世界は「望まれた場所」でもあった。自ら助けを求めた結果として召喚されたという認識を持ち、元の世界を否定する意識さえ芽生え始めていた。

 王国は魔王軍との戦争状態にあり、美幸はその討伐の切り札とされる。高村は警察官としての倫理と責務の間で葛藤しながらも、美幸の意思を尊重しつつ現地での適応を進めていく。教育、軍事訓練、魔法の習得が進む中で、美幸は圧倒的な魔力量を持つ「特殊者」であることが判明し、その力は制御不能なほど強大であった。

 そのころ香西鑑は、地下牢に拘束されていた。彼は異世界召喚という制度に疑念を抱き、国家による「勇者運用」は倫理的に許容されるものではないと判断する。尋問に対しても協力を拒否し、「子供を戦場に送ることはできない」と明言した結果、反逆罪に問われ、拘禁刑を宣告される。さらに制裁として視力を奪われるに至る。

 それでも香西は思考を止めず、異世界の法体系・魔術構造を分析し続ける。やがて同じく拘束されていた美少年ジョシュアの協力を得て、脱獄に成功する。

 物語は、三者三様の立場から「異世界召喚」という行為の本質を問う構造を持つ。それは救済なのか、それとも略取なのか。本人の意思、国家の正義、倫理的責任が交錯する中で、「勇者」という制度そのものが問い直されていく。

 高村は後見人として、美幸の意思と安全の両立を模索する。美幸は現実からの逃避として異世界を受け入れながらも、その選択の重さと向き合うことになる。

 そして、盲目となった香西の脱出を契機に、物語は王国の内部構造と召喚の真相へと踏み込んでいく。

Nコード
N3424MF
作者名
門松一里
キーワード
R15 異世界転移 美少年
ジャンル
ハイファンタジー〔ファンタジー〕
掲載日
2026年 05月19日 15時25分
最新掲載日
2026年 06月19日 15時22分
感想
0件
レビュー
0件
ブックマーク登録
0件
総合評価
0pt
評価ポイント
0pt
感想受付
受け付ける
※ログイン必須
レビュー受付
受け付ける
※ログイン必須
誤字報告受付
受け付ける
※ログイン必須
開示設定
開示中
文字数
12,013文字
作品を読む
スマートフォンで読みたい方はQRコードから

同一作者の作品

N2231IB| 作品情報| 連載(全197エピソード) | エッセイ〔その他〕
静かに書いています。 "という話"は、調査資料(エビデンス)を使った「思考の遊び」――エンタテインメント(娯楽)作品です。※虚構も少なからず入っています。 ※本当はノワール作家です。 #重複投稿
N3424MF| 作品情報| 連載(全6エピソード) | ハイファンタジー〔ファンタジー〕
 深夜の霧雨の中、少女・菊川美幸と私服刑事・高村静香は、刃物を手にした男に追われていた。二人は民生委員協力員・香西鑑のBMWに逃げ込むが、大型トラックと衝突し、閃光の中で異世界へと転移する。  目を覚ました高村は、見知//
N2369IB| 作品情報| 連載(全77エピソード) | 推理〔文芸〕
〈短編〉幻想小説、推理小説、探偵小説など。 〈解説〉事象、歴史、文学など。 〈調査相談(レファレンス))〉 #重複投稿 #オカルト #怪奇 #怪談
N7119LG| 作品情報| 連載(全32エピソード) | ハイファンタジー〔ファンタジー〕
『滅びの国の魔女:勇者召喚したら異世界人から誘拐だと訴えられて国が滅びました』 〝The Ruin of the Witch〟 上記のA面に対して、こちらはB面です。: 『偽魔術師あるいは現代の賢者:軍事目的で少女を//
N3969LE| 作品情報| 連載(全36エピソード) | ハイファンタジー〔ファンタジー〕
 若き宮廷魔術士ヴェイミン・リーンは、〈滅びの魔女〉と呼ばれた母の汚名をそそぎ、王国に平和をもたらすことを夢見ていた。  公爵の支援を受け、ついに異世界から勇者を召喚する儀式に成功する。  だが、祝福の儀は血と炎に染まっ//
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ