- あらすじ
- 2019年、春。
運動、はじめました。
部活経験なし。
これといった趣味もなし。
運動が得意というわけでもなし。
そんな私が選んだのは、ロードバイクだった。
きっかけは、自宅からママチャリで五分。
兵庫県でここだけだと勘違いした、ロードバイク専門店との出会い。
白いコルナゴにひと目惚れし、貯金という大人の武器で一式をそろえた私は、少しずつ走れる距離を伸ばしていく。
坂道は苦手。
体型的に得意と言われようが、漕ぎ出しの快感に強く魅かれた私としては、平地の爽快感の方が合っていた。
山を登るより、海を眺めながら平らな道をどこまでも走る方がいい。
そして、淡路島を一周した日。
私は、とても単純な大発見をした。
一周できたなら、同じ距離だけ、どこかへ行けるのではないか。
しかし、通勤帰りにパンクした思い出が、遠出を鈍らせる。
そんなときオススメしたいのが、こちら!
てってれ~!
輪行バッグ~!
慣れ親しんでノリの良さを発揮した店員さんにそう勧められた。
瀬戸内の海岸には、道がある。
そのそばには、線路も続いている。
行けるところまで自転車で走り、帰りは電車に乗ればいい。
次の休日は、前に降りた駅から続きを走ればいい。
そんな軽はずみな思いつきから、地元を出発し、瀬戸内を西へつないでいく日帰り片道旅が始まった。
知らなかった町。
走ったあとだからこそ、おいしい食事。
何より、水がおいしい。
予定どおりにはいかない道。
旅先で出会う人たち。
通った道が塗りつぶされて行くアプリ。
淡路島の輪郭を囲んだとき、大いなる野望が目覚める。
一周できたなら、どこへでも。
これは、趣味のなかった私が、ロードバイクと鉄道で瀬戸内を少しずつ自分の世界にしていく、私の密かな国盗り物語。 - Nコード
- N2242MI
- 作者名
- 水川かずみ
- キーワード
- JR西じゆうに大賞1 ほのぼの 和風 現代 冒険 日常 グルメ 青春 パンデミック ロードバイク スポーツ 瀬戸内 鉄道
- ジャンル
- その他〔その他〕
- 掲載日
- 2026年 06月12日 18時10分
- 最新掲載日
- 2026年 07月04日 18時10分
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- 65,854文字
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一周できたなら、どこへでも
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